「脂性肌」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。スキンケアを気にし始めたばかりの方や、今まであまり興味のなかった方にとっては聞き慣れないかもしれません。

脂性肌とはその名の通り、肌が脂っぽくなりやすい（べたつきやすい）タイプの肌のことです。

ここでは肌トラブルが気になる男性の大敵「脂性肌」について、その原因・よくある症状・効果的な治療法などをご紹介していきます。

肌のべたつきが気になる方は、ぜひ最後までチェックしてみてください。

男性の脂性肌は改善できる？

脂性肌の方は人よりも多く皮脂が分泌されているため、ニキビなどの肌トラブルにつながりやすいといわれています。

肌がべたつくことは不快感もあり、改善できるのであれば改善したいという方がほとんどです。

脂性肌は敏感肌・乾燥肌などと同じく生まれつきの肌質である場合と、何らかの原因があって脂性肌になってしまっている場合があります。

後者の場合は、原因を取り除くことで改善される可能性もあります。まずは原因となりうる要素を知り、心当たりがないかチェックしてみるといいでしょう。

男性の脂性肌の原因とは

ここでは、生まれつき脂性肌である方以外が脂性肌になってしまう原因について、大きく4つに分けてご紹介していきます。

どれもよくあるパターンで、気付かない間に原因を作ってしまっていることがほとんどです。

また場合によっては、普段の生活習慣などを見直すことで回避できるものもあります。

最近急に肌がべたつくようになった・肌荒れが増えたという方は、ぜひ一度チェックしてみてください。

乾燥

肌がべたつく脂性肌と乾燥は、一見全く反対のものに思えるかもしれません。実際、脂性肌と乾燥肌は対比で取り扱われることも多い肌タイプです。

ですが、肌の水分不足や空気の乾燥が原因で脂性肌になることもあり得るのです。

そもそも脂性肌の大きな要素である「皮脂」は、肌を乾燥から守るために分泌されます。肌表面を油分で覆い、水分の蒸発を防ぐのが皮脂の正しい役割です。

ところが肌や空気が過剰に乾燥すると、体はより多くの皮脂を出して肌を守ろうとします。これが、脂性肌の原因になるのです。

乾燥する冬場や洗顔後には化粧水を使い、こまめに水分補給を行うなどの対策が効果的です。

年齢

皮脂の分泌量は、年齢によっても変化します。特に思春期や更年期の頃は大きく体質の変化する時期で、皮脂の分泌量が増える可能性もあります。

思春期ニキビに悩まされたことのある方も多いでしょう。これは、思春期特有の皮脂の過剰分泌が原因ともいわれます。

年齢による体質の変化自体は、なかなか止められるものではありません。

そのため、ケア用品を変えてみるなどして対策するとよいでしょう。若者向けや大人向けなど、年齢に応じたスキンケア用品の使い分けはとても大切です。

ホルモンバランスの乱れ

年齢の変化とも関わりがありますが、ホルモンバランスの乱れによって肌の調子が崩れる場合もあります。

寝不足や栄養の偏りなど生活習慣が乱れると、ホルモンバランスも乱れやすくなります。夜更かしの続く時期などに、肌のべたつきを感じたことのある方もいるのではないでしょうか。

ホルモンバランスの乱れは肌だけでなく、心身の様々な部分にトラブルを引き起こす原因です。

突然脂性肌になった場合は生活習慣を改善し、適度な運動・安定した睡眠・栄養バランスの整った食事を心がけてみるとよいでしょう。

スキンケアが間違っている可能性も

生活習慣などに特に問題がなくとも、日々のスキンケアが間違っていると脂性肌を引き起こす場合があります。

というのも前述の通り、人間の皮膚は乾燥を防ぐために皮脂を分泌する性質があるからです。

肌に合わないケア用品を使っていたり、そもそもケアをあまり行っていなかったりすると、肌が乾燥してしまい皮脂の分泌量が増える原因となります。

男性の脂性肌で起こる症状

続いて、脂性肌の男性に起こりがちな肌トラブルについて見てみましょう。

脂性肌になるだけでなく、トラブルが起こって初めて「脂性肌になった」と気付く方も多いといいます。

まずは代表的な脂性肌の症状を知り、自分の肌の状態を知ることからはじめてみましょう。

ニキビ

脂性肌の方の悩みとしても多いのが、ニキビができやすいということです。

ニキビは肌の毛穴に皮脂が詰まり、周囲が炎症を起こすことで発生します。そもそも皮脂の分泌量が多めの脂性肌の方は、ニキビの発生するリスクも大きいといえます。

皮脂を吸収するケア用品を使用したり、日々の洗顔を丁寧に行ったりという対策で、分泌された皮脂を毛穴に詰まらせないよう気を付けるとよいでしょう。

テカリ・毛穴詰まり

皮脂の分泌が多い脂性肌の方は、肌が脂っぽくテカって見えてしまうことがあります。見た目にも気になるうえ、汚れもつきやすいためテカリをなくしたいと考える方は多いです。

また、毛穴に皮脂が詰まってポツポツとイチゴのように見えてしまうこともあります。放っておくとニキビや肌荒れの原因となります。

加齢臭

加齢臭と脂性肌は、一見あまり関係のないもののように思えるかもしれません。

ですが一般に加齢臭と呼ばれる臭いは、主に「皮脂が酸化したもの」といわれています。年齢を重ねるにつれて首筋などの皮脂が増え、それが酸化することによって臭いが出るのです。

つまり、常に皮脂が多く分泌されてしまう脂性肌の方では、年齢に関係なく加齢臭が発生してしまうことがあります。

肌が脂っぽいなと感じた時は、脂性肌用の化粧水やあぶら取り紙などで早めに皮脂を落としておくとよいでしょう。

男性の脂性肌はクリニックへ行くべき？

女性ほどスキンケアが一般化していない男性では、肌トラブルの際にクリニックへ行くという選択肢はまだまだ少数派といえます。

特に、生活習慣や年齢によって自然と発生しうる脂性肌では、あまりクリニックに行こうという方はいないかもしれません。

ですが、脂性肌は何の対策もしないままでは様々な肌トラブルの原因となります。

自宅のケアでは間に合わない方・特に肌トラブルが気になる方・もともと肌荒れをしやすい方などは、一度クリニックで相談してみるのがおすすめです。

今泉スキンクリニックでは、患者さんひとりひとりの肌質を見極めるカウンセリングを行っております。

脂性肌を改善したい男性は、ぜひお気軽にご相談ください。

今泉スキンクリニックで脂性肌を相談するならこちら

男性の脂性肌に効果的な治療方法

ここからは、男性の脂性肌をクリニックに相談した場合の治療法などをまとめてご紹介いたします。

脂性肌には様々なタイプ・原因があるように、その治療法にも様々な種類があります。肌質に合わない方法を選択してしまうと、余計に肌トラブルを悪化させる原因にもなりかねません。

それぞれの治療法の特徴や向いている肌タイプを知り、自分に合った選択ができるようにしておくのがおすすめです。

ピーリング

ピーリングとは、薬品を使って肌の表面の不要な角質を取り除く治療のことです。脂性肌の根本解決よりは、脂性肌によって起こる肌トラブルの改善に向いています。

ピーリング治療では脂っぽくなった肌をサッパリさせたり、毛穴に詰まった皮脂を取り除く効果が期待できます。

生活習慣の見直しなどで脂性肌が改善できそうな方は、脂性肌だった間に発生したトラブルの治療としてピーリングを行ってみてもいいかもしれません。

レーザー治療

レーザー治療では、皮脂を分泌する組織のある毛穴に直接働きかけることで脂性肌を改善します。

皮脂腺という分泌腺に直接手を加えるため比較的高い効果が期待できますが、そのぶん肌へのダメージやダウンタイムも考えなくてはいけません。

ニキビなどの肌トラブルが少ない方や、とにかく脂っぽさをすぐに改善したいという方におすすめの方法です。

服薬治療

加齢などによるホルモンバランスの乱れが原因と判断された場合には、服薬治療を行うこともあります。

どうしても、年齢によって自然とホルモンバランスが乱れてしまう時期というのは存在します。

生活習慣などの見直しでは改善が見込めない場合には、薬で強制的にホルモンバランスや肌質を整えるのも手段のひとつです。

即効性はあまりありませんが、ゆるやかに肌の環境を整える効果が期待できます。

脂性肌の治療にかかる費用の目安

脂性肌などの肌トラブルでクリニックを受診しようとしたとき、その費用が気になるという方は多いでしょう。

脂性肌の治療には、実は保険が適用されるものと適用されないものがあります。

はっきり区切ることは難しいですが、皮膚の疾患として認められるような症状では保険適用になることもあります。

クリニックによって判断基準が異なり、薬事法などによっても細かなルールが定められていることが多いため、一概にその費用をまとめることは難しくなります。

ご紹介したピーリングやCO2レーザーなど、美容のためという意味合いが強いものは自由診療であり基本的には保険適用外です。

今泉スキンクリニックではピーリングが顔1回11,000円から、CO2レーザーが5,500円から受けられます。

ただしピーリングによって肌荒れや乾燥が進んだり、レーザー治療で肌の赤みや痛みが長期間続いたりするリスクは事前に把握しておきましょう。

治療を受けたいと考えた場合は、いくつかのクリニックに直接聞いてみるのが確実です。無料の相談窓口やカウンセリングを利用して、幅広い情報収集を心がけましょう。

脂性肌が悪化する前に専門クリニックへ相談を

加齢や生活習慣の変化によって自然と発生しうる脂性肌ですが、ときに重大な肌トラブルの原因ともなりえます。

特に、脂性肌が原因でニキビや肌荒れなどが起きてしまった場合には悪化しやすいともいわれます。

またそれが原因で体が防衛機能を働かせた結果、さらに多くの皮脂が分泌されるという悪循環にもなりかねません。

脂性肌が気になったら、まずは専門家のいるクリニックに相談して対策を取るように心がけましょう。

前述のような治療を行わなくとも、専門医のアドバイスに従って生活を見直すことで脂性肌が改善することもあります。

今泉スキンクリニックでは、患者さんの肌質を見極めるためのカウンセリングを随時受け付けています。

まずはお気軽に、専門医のアドバイスを聞いてみましょう。

皮膚科の専門医に肌トラブルを相談するならこちら

今泉スキンクリニックでカウンセリングを受けてみよう

今回の記事では、誰にでも起こりうる可能性のある「脂性肌」という症状についてご紹介してきました。

心当たりのある方や、今から対策を取っておこうと考えた方もいるのではないでしょうか。

顔の皮膚は体の中でも特にデリケートな部分であり、ちょっとした原因でトラブルが起こってしまうこともあります。皮膚が薄いぶん、放っておくと悪化しやすい部位でもあります。

少しでも気になることがあった場合は、ぜひ専門医にご相談ください。今泉スキンクリニックでは、皮膚科の専門医として患者さんのお悩みに寄り添った治療を行っています。

高度な専門治療から日々の生活のアドバイスまで、お肌のことなら今泉スキンクリニックにお任せください。

【記事監修】今泉 明子

今泉スキンクリニック 院長 日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医

聖マリアンナ医科大学を卒業後、皮膚科医として経験を重ねるほか、米・ニューヨークの大学で研究に従事。帰国後、都内の皮膚科クリニック院長を経て、今泉スキンクリニック（六本木）を開院。

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