美容コラム
AGA治療をやめるとどうなる?効果が感じられない原因や治療はいつまで続けるのか・減薬を考えるタイミングも解説します
AGA治療は、「やめるとどうなるのか」・「薬を飲んでも効果が感じられない」・「治療をいつまで続ければいいのか」など様々な悩みを抱えながら続けている方も多いかと思います。
不安を抱えたままAGA治療を受け続けるのも精神的な負担が大きいでしょう。
そこで今回は、効果が感じられない原因・治療をいつまで続けるべきか、AGA治療をやめるとどうなるのかや減薬を考えるタイミングも徹底解説していきます。
AGAの治療はいつまで続く?
AGAの治療は一生続きます。例えば髪の量が増えたり減ったりした場合でも、投薬自体をやめることができないのがAGA治療です。
しかし投薬により十分に効果が確認できた場合は投薬の量を減らすなどの治療が施される場合もありますが、AGA治療自体は一生付き合わなくてはなりません。
AGAの治療をやめるとどうなる?
ではAGAの治療をやめるとどうなるのでしょうか?今まで増えていた分の毛髪が一気に抜け始めてしまうのかと思っている方も少なくないですが、実はそうではありません。
下記に詳しく解説していきます。
AGAは完治する病気ではない
まずAGAという病気は完治する病気ではありません。投薬治療も「進行を遅らせる」ことが目的であり完治を促す作用は無いです。
なので自分の判断で投薬をやめてしまうと、投薬治療によって抑えられていた進行スピードが元に戻ってしまいます。
薬をやめるとすぐに元に戻るわけではない
薬をやめた場合でもすぐに元に戻るわけではありません。まずAGAの治療期間ですが、目に見えて効果が確認できるのが投薬を始めてから6か月後です。
2~3か月間(髪の成長期)+3か月(休止期)で、一般的に髪は1か月で1センチ伸びるといわれており、効果が実感できるのはおよそ2~3センチ伸びたときです。
そして古い髪が抜け新しい髪が生え始めるのには3か月掛かり、これが「休止期」に該当します。つまり投薬を始めて効果が実感できるまでおよそ6か月掛かるわけです。
そして投薬をやめた場合、やはり同じように髪が生え変わる工程に6か月掛かります。といっても投薬をやめているので、生え変わってくる髪の量は減っている状態です。
もし効果に不安がある場合でも、投薬をやめてしまえば徐々に元に戻っていってしまいます。悩まれた際には、まずはお気軽に当院までご相談ください。
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AGA治療の効果が感じられない原因
AGA治療の効果が感じられない原因として、「効果が出るまで時間がかかる」・「薬が合っていない」の2つが挙げられます。1つずつ見ていきましょう。
効果が出るまで時間がかかる
前述した通り、AGA治療での投薬治療は6か月という時間がかかります。投薬治療を開始するとすぐに効果が現れるのではないかと期待してしまうものです。
しかし髪の生え変わりの性質上、即効性がある薬はありません。しかも効果が感じられないと思い早々に投薬をやめてしまうと、さらに進行してしまう可能性もあります。
ですので、投薬を開始する場合は「6か月かかる」と念頭に置いて治療に専念しましょう。
薬が合っていない
そもそも薬と体質が合っていない場合もあります。まずAGA治療で使われる薬の種類を解説します。
- フィナステリド(プロペシア)
脱毛を抑えるAGA治療薬の主成分がフィナステリドです。脱毛の原因であるDHTの発生を抑え、ヘアサイクルを正常に戻す働きをします。
さらに髪が生え揃った後の維持治療としても使われるので、AGA治療でも欠かせない薬です。
- デュタステリド(ザガーロ)
AGA治療薬のザガーロの主成分がこのデュタステリドです。上記のフィナステリドよりも強くDHTの発生を抑えるため、新たな髪の成長がより期待できます。
しかし成分が強い分、副作用のリスクも高くなっているため、服用する場合は主治医とよく相談したうえで処方してもらう必要があります。
- ミノキシジル
ミノキシジルは国内で唯一育毛効果があると認められています。頭皮で脱毛を起こしている箇所やその周辺の血流を促進し、髪に必要な栄養や酸素を供給し成長を促します。
フィナステリド・デュタステリドの両方と相性が良く、セットで処方される薬です。以上の3つがAGA治療で使われる薬ですが、これらと体質が合わない人も少なからずいます。
例えば持病を持っている場合、これらのAGA治療薬を用いると体にさらに負担がかかってしまい、持病の悪化に繋がる可能性があります。
またアレルギーにも注意が必要です。AGA治療薬を飲むことによって頭皮にかゆみが発生し、掻いてしまって薄毛がさらに進行してしまう可能性もあります。
なのでAGA治療薬を処方してもらう際は、主治医とよく相談したうえで処方してもらいましょう。
投薬以外の治療も検討しよう
投薬以外の治療には、メソセラピーと植毛があります。メソセラピーは毛根内部に成長因子を直接注入し、髪の成長を促進させる治療です。
AGA以外の部分の毛髪を脱毛部分・周辺に移植するのが植毛ですが、メソセラピーも含めて治療費が高くなる傾向にあるのがデメリットといえます。
しかしメソセラピーも植毛も期待値が高い治療方法なので、もし予算に余裕がある人は検討してみてもいいでしょう。
AGAの治療が続けられないケースも
薬が合わない以外にもAGAの治療が続けられないケースがあります。主なケースは「肝機能障害の発生」・「頭皮異常が生じた場合」・「治療費の経済負担が大きい」の3つです。
こちらも1つずつ解説していきます。
肝機能障害の発生
AGA治療薬のフィナステリドとデュタステリドが肝臓に負担をかける可能性があります。もし肝臓が悪い人が服用する場合は、主治医とよく相談してから服用しましょう。
頭皮異常が生じた場合
AGA治療薬を服用した後に頭皮にかゆみが発生した時は、アレルギー反応を起こしている可能性が高いです。痒くて掻いてしまうと逆に薄毛が進行してしまいます。
その場合はAGA治療薬を服用するのは避けた方が良いため、異常を感じたら医師に相談してください。
治療費の経済負担が大きい
AGA治療費の経済負担が大きく、治療自体を諦めてしまう方もいます。AGA治療はそもそも保険適用外で医療費控除も対象外なので、治療費は完全個人負担です。
AGA治療費の相場は、内服薬が3,000円~15,000円で外用薬が10,000円~15,000円です。基本的に内服薬と外用薬は併用して使うので、相場は30,000円前後となります。
ジェネリック医薬品の使用を検討してみよう
もし経済的負担が大きと感じる場合は、ジェネリック医薬品の使用を検討してみましょう。
ジェネリック医薬品の相場は4,300円~8,000円です。AGA治療で処方される薬に比べるとかなり安く、医師がいる薬局でも購入できます。
AGAのジェネリック医薬品の中には海外産のものもありますが、思わぬ健康被害が生じる可能性があるのでリグロEX(ロート製薬)など国内のものを購入しましょう。
ジェネリック医薬品の使用を検討したい方は、自己判断で購入せず、まずはカウンセリングにお越しください。
減薬を考えるタイミング
もしAGAの投薬治療がうまくいき効果が目に見えて感じられる期間にまで来たら、次に考えるのがいよいよ減薬のタイミングです。
AGAに完治はないので投薬治療を続ける必要があります。しかし、ある程度効果が出たら減薬するのが基本的な方法です。
ただし、自分の判断で減薬すると、また毛髪の量が減っていってしまう可能性があります。
下記には減薬のベストなタイミングを解説していきます。
発毛効果が実感できたとき
減薬を考えるタイミングは、効果が実感できた時がベストです。目に見えて効果が実感できるのは、投薬を始めて髪が生え変わる6か月を経過してからです。
ですので、減薬を考えるベストなタイミングは「6か月後」といえます。個人の判断で減薬してしまうのは危険なため、主治医と相談した上で減薬のタイミングを考える必要があります。
現状維持を選択する
AGAの投薬治療に十分な効果が実感出来たら現状維持を選択するのも手です。現状維持のための減薬の例は、ミノキシジルの服用をやめるというものです。
ミノキシジルは頭皮の血流の改善と栄養と酸素の供給の促進の効果があります。十分な発毛効果が得られたら、ミノキシジルは服用をやめてもほとんど問題ありません。
しかしミノキシジルの服用をやめるタイミングも、個人の判断ではなく主治医と相談した上で決めましょう。
AGA治療をいつまで続けるか悩んだときは
AGA治療をいつまで続けるか悩んだときは、現状の自分自身にとっての「頭髪の価値」とこれからの自分にとっての「頭髪の価値」を考えましょう。
例えば10代や20代であれば、周りで薄毛に悩む人は少ないでしょうから、頭髪の価値が高いといえます。30代も結婚を考えるとまだまだ頭髪の価値は高いです。
しかし40代以降になると、周囲の人も薄毛が目立ち始める時期に入ります。そうなると仮に自分が薄毛だったとしても変に目立つことはないでしょう。
また人によっては子どもの進学などでお金が必要になってくるタイミングでもあり、自分にお金を掛ける余裕や時間がない場合もあるでしょう。
自分にとっての「頭髪の価値」も、やや低いものとなっているはずです。そのときがAGA治療をやめるタイミングであると考えられます。
AGA治療をいつまで続けるか悩んだときは、そのときの自分とこれからの自分の「頭髪の価値」を考え、周囲の様子も見ながら答えを出すのが良いでしょう。
AGA治療はゴールを設定しよう
AGA治療を受ける場合、「抜け毛や薄毛を防止したい」・「毛量を増やしたい」・「昔のようにふさふさの髪にしたい」などのゴールを設定しましょう。
何となくAGA治療を始めると、惰性で治療を続けてしまう場合があります。
しかし明確なゴールを設定しておけば目標を達成した時点でやめることもでき、何より治療を続けるモチベーションにもなります。
AGA治療はどうしても時間が掛かってしまう治療です。ゴールを設定し、理想の自分になれるよう主治医と二人三脚で根気強く挑みましょう。
【記事監修】今泉 明子
今泉スキンクリニック 院長 日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医
聖マリアンナ医科大学を卒業後、皮膚科医として経験を重ねるほか、米・ニューヨークの大学で研究に従事。帰国後、都内の皮膚科クリニック院長を経て、今泉スキンクリニック(六本木)を開院。
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