美容コラム
ボトックス注射には副作用がある?副作用の種類から対処法まで詳しく解説
額や頬のシワ、エラを和らげることが期待できるボトックス注射は、メスを使わないことからリスクの少ない美容医療として人気の施術となりました。
しかし、そんなボトックス注射にも様々な副作用があります。どんなに安全といわれる施術であっても、リスクや副作用を把握しておかなければいけません。
そこで今回は、ボトックス注射のリスクや副作用について解説します。万が一副作用が起きてしまった場合の対処法についてもご紹介しますので、参考にしてみてください。
手術より手軽なボトックス注射
ボトックス注射の最大のメリットといえば、メスを使わない美容医療であるという点です。注射で注入するので、施術をしたその日に数十分ほどで帰ることも可能です。
メスを使わないということはダウンタイムと呼ばれる通常の生活に戻るまでの期間も短くなります。
本来、メスを使う美容医療では麻酔がほぼ必須になり、切開と縫合を行うため傷口に対して気を配らなければいけません。
施術によっては抜糸のために通院する必要もあります。そのため、手術を要する美容医療は敬遠されることが少なからずありました。
しかし、ボトックス注射は注射をするだけなので、傷口の縫合も必要ありません。そのため手軽に受けられる美容医療として話題になっています。
ボトックス注射にはどのような効果があるか?
では、ボトックス注射には具体的にどのような効果があるのでしょうか?
ボトックス注射とは、ボツリヌス菌から抽出したボツリヌス毒素成分を含む薬剤を注射器で注入する施術です。
ボツリヌス菌から抽出されたボツリヌス毒素成分は天然タンパク質のため、毒性がありません。筋肉の過剰な動きを抑えてくれるタンパク質です。
これを注入し、過剰に動きすぎて発達してしまったエラや顎の筋肉を緩めて落とすことで、極端に張った部分を軽減する効果が期待されています。
筋肉を緩めて落とす働きがあるため、エラや顎以外にも様々な目的に使用されます。
- 表情ジワの改善と予防
- 毛穴の開きの改善
- 皮膚のたるみの改善
- 多汗症、ワキガ
- 筋肉が盛り上がりすぎた部位の痩身
このように様々な目的・用途に使用できる施術です。美容医療以外でも効果が期待されています。
ボトックス注射による治療の手順
実際にボトックス注射を行う場合は、どのような治療手順を踏むのでしょうか。当クリニックでの施術手順を例に挙げて解説します。
カウンセリング
まずはカウンセリングを行います。ボトックス注射をご希望の場合、顔のシワについてお悩みの方が多いです。まずは気になっているシワから確認します。
次は顔の筋肉の診察です。顔は複数の筋肉が重なっている複雑な部位なので、どの筋肉がシワを作り出しているのか判断しなければいけません。
これによって、ボトックス注射をどこに注入すればお悩みのシワが治るのかどうか、また薬剤をどれくらい注入するのかを確認します。
当院ではこれらのカウンセリングを個室で行うため、人目を気にする必要はありません。
注射による治療
カウンセリングが終わったあとは、その日のうちに施術に入ることも可能です。
まずご希望の方には麻酔クリームを塗り、約20分ほど置いて注射部位を少し麻痺させます。麻酔クリームの使用は無料です。
その後施術に入ります。注入のみなので、時間は5分から10分ほどです。その後、数分様子を見て腫れや赤みがひどくないかを確認してからお帰りいただけます。
アフターチェック
当院では施術後2週間~4週間以内にご来院いただき、アフターチェックを行っています。
効果が出にくかったり、一部シワが残ってしまっていたりする場合などの必要に応じてタッチアップが可能です。
今泉スキンクリニックでは、このようなアフターチェックを欠かさず、満足度の高い治療を目指しています。
もしボトックス注射が気になっている際は、ぜひネットからのカウンセリング予約を検討してみてください。
ボトックス注射が失敗した場合
ボトックス注射はダウンタイムが少ないというメリットがあります。しかし、失敗してしまった場合はどうなるのでしょうか?
ここからは、ボトックス注射が失敗した場合のデメリットについて紹介します。
不自然な仕上がりになる
顔の筋肉は複雑に重なっています。また、特に表情を作っていない時の表情筋はそれぞれのバランスによって成り立っています。
しかし、施術の際の注入バランスを間違えると、不自然な仕上がりになってしまうことがあるのです。
例えば眉間のシワを改善するために眉間と眉尻に薬剤を注入します。しかし、薬剤の量は同じではありません。
眉間と眉尻の筋肉はそれぞれ大きさが異なるため、必要な薬剤の量が違うのです。実は外側にある筋膜のほうが眉間よりも少し広いです。
それを理解せずに同量の注入を行うと、眉間だけが下がり眉尻が上がって見えるという不自然な状態になります。
筋膜の位置と大きさは微妙な個人差があるため、それを見極めた施術が必要です。
表情が不自然に見える
顔への施術の場合、表情が不自然になるという失敗例もあります。
ほうれい線対策のボトックス注射の場合が特に顕著です。ほうれい線は表情筋のシワではなく、脂肪が下垂することによって起こります。
そのため、表情筋をゆるめるボトックス注射ではそれほど効果が期待できません。
その状態でボトックス注射を行うと、口の周りの筋肉が伸び切ってしまい、表情がうまく作れなくなってしまいます。
噛む力が弱まったり頭痛が起こったりする
ボトックス注射を失敗してしまった場合に波及するのは顔表面だけではありません。筋肉の動きを緩めることにより、噛む力が弱まったり頭痛を感じたりすることがあるのです。
噛む力が弱まることがあるのは、エラ治療や小顔効果を期待した施術の場合です。この部位の施術は、噛む力に関係する筋肉にアプローチします。
そのため、施術によって筋肉が緩むことにより噛む力が前より弱まるのです。ただし、こちらは時間の経過とともに治まるので1週間ほどで気にならなくなります。
ボトックス注射で一部の筋肉の動きが弱くなると、他の筋肉がそれを補うために働きます。普段使っていない筋肉が動くため、数日の間は筋肉疲労による頭痛に注意が必要です。
こちらも数日間で治まっていきますが、まれに発熱やめまいなどの症状が出ることがあります。その場合は担当医に相談するようにしてください。
ボトックス注射で起こる可能性のある副作用
今度はボトックス注射を行った場合に起こる可能性のある副作用について解説します。
確率は低いですが、少なからず副作用が起こる可能性があるということについては理解しておきましょう。
注射針を使うことによる炎症
ボトックス注射は注射器を使用して薬剤を注入して行う施術です。しかし、注射器を利用したすべての治療には、針を刺したことによる炎症が起こる可能性があります。
- 注射部位の腫れ
- 内出血(赤み)
- むくみ
- かゆみ・発疹
これらの症状は、注射して行う治療全般に起こる可能性のある症状です。ただし、時間とともに症状が落ち着くことがほとんどで、通常は1週間以内で治まります。
ボトックスの注入量に問題がある場合
ボトックス注射で注入する薬剤の注入量に問題があると、副作用が出る場合があります。可能性のある副作用は以下のような症状です。
- 仕上がりが左右非対称
- 表情がこわばる
- 不自然な表情になる
なぜ起こるのかというと、ボトックス注射の薬剤は筋肉の大きさによって注入量が変わるからです。
人間の顔の筋肉は左右対称に見えて実は非対称です。左右で筋肉の大きさが異なる場合があります。
それを見極められず注入量を間違えると上記のような副作用が出る可能性があります。そのため、技術力の伴った医師を選ぶことが必要です。
注射をする場所の問題による場合
注射をする場所を間違えてしまった場合でも副作用が出る可能性があります。筋肉をゆるませる必要のない場所に注射してしまい、不要なたるみが生じることがあるのです。
こちらも技術力の伴わない医師による施術が原因であることが多いです。そのため、注射位置を間違えない相応の技術力がある医師を選びましょう。
製剤によるアレルギー反応
本来ボトックス注射の薬剤には毒性がありません。しかし、薬剤自体は人体にとっては異物です。
そのため、薬剤を身体が異物と認識し、アレルギー反応が起こる場合があります。ほとんどが腫れ・赤み・かゆみといった症状です。
アレルギー反応は1週間から1ヶ月程度で治まります。もし長引く場合は担当医に相談するようにしてください。
このように、ボトックス注射で起こりうる副作用は技術力が足りない医師が施術したことによるものがほとんどです。
当クリニックでは、認定指導医である院長が自ら施術致します。リスクを最大限に回避し、より美しい仕上がりを目指しています。
もし技術面で不安のある方は、今泉スキンクリニックにご相談ください。患者さんのご不安を解消することを最優先に施術させていただきます。
ボトックス注射の副作用を解消するには
ボトックス注射の副作用は、ほとんどが時間経過で解消します。特に炎症もしくはアレルギー反応による副作用は、長くても1ヶ月ほどです。
仕上がりが違うなどの副作用の場合も、3ヶ月~4ヶ月ほどで治まっていきます。ボトックス注射の持続期間は永久ではないからです。
ボトックス注射の効果を弱める注射は存在しますが、注入した薬剤を完全に取り出すことや打ち消すことはできません。
効果が弱まり、筋肉が回復するのを待つと、自然とこわばりなどの症状が治まっていきます。ボトックス注射の副作用の対処には、時間経過を待つのがほとんどとなります。
もし1ヶ月以上副作用が続くようなら、必ず担当医に相談するようにしてください。
ボトックス注射を受けてはいけない人はいるの?
美容医療にはそれぞれ施術を受けてはいけない方がいらっしゃいます。ボトックス注射を施術できない方は以下のような方です。
- 妊娠中・授乳中の方
- 神経疾患のある方
- 血流障害による服薬をされている方
- すでに他のボツリヌス毒素製剤の治療を受けている方
- 未成年
- 65歳以上の高齢者
ボツリヌス毒素製剤には、併用してはいけない薬があります。そのため、上記疾患以外でもすでに持病などで薬を服薬されている方は必ず担当医にお伝えください。
また、妊娠中・授乳中の方・未成年・高齢者の方は健康被害のリスクが高くなります。妊活中の方でも影響が出る可能性があるため、施術をおすすめできません。
ボトックス注射に失敗しないためには
ボトックス注射の副作用は、施術側の技術力が足りなくて起こってしまう症状がほとんどです。
だからこそ、医師の見極めは大事になります。信頼性が高く、技術力の高い医師に依頼することが大切です。
今泉スキンクリニックでは、できる限りリスクを回避した「今泉式ボトックス注射」を採用しています。
認定指導医であるクリニックの院長自らが施術を行うことにより、よりリスクの低い施術をお届けすることが可能です。
気になった方は、ネットからカウンセリングをご予約ください。
【記事監修】今泉 明子
今泉スキンクリニック 院長 日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医
聖マリアンナ医科大学を卒業後、皮膚科医として経験を重ねるほか、米・ニューヨークの大学で研究に従事。帰国後、都内の皮膚科クリニック院長を経て、今泉スキンクリニック(六本木)を開院。
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