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ボトックスの後に二重幅狭くなる症状の原因は?症状が続く時期と対策について解説

額のシワの解消のためにボトックス注射を受けた場合、術後に二重の幅が狭くなってしまったり瞼が重くなって目が開けづらくなってしまったりすることがあります。

患者さんの中には、こうした体験をした、あるいは不安を感じることで額のシワ治療にボトックスを打ちたくないと感じている方も。

ボトックスは長年美容治療を目的として使われてきた安全性と高い信頼性を持った美容薬剤です。

では、なぜ額に注射した場合に目が開けづらくなる副反応が起こるのでしょうか。

この記事では、額のシワ取りボトックスの影響で瞼が重くなる原因について解説しています。

額のシワボトックスで目が重くなる理由

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額のシワを取るためにボトックスを注射すると、瞼が重くなって目が開けにくく二重幅が狭くなることがあります。

額のシワの原因は、乾燥や紫外線の影響による皮膚の保湿成分の減少、洗顔のし過ぎや肌のこすりすぎなどによって起こります。

中でも、目元の筋肉の影響でシワができていると判断された場合は、ボトックスで対処するケースが多くなります。

前頭筋と瞼の関係

額のシワボトックスは、前頭筋という額の皮膚を動かす筋肉の硬縮を緩和し、おでこにできた横ジワを改善する治療法です。

前頭筋が過剰に収縮してしまうのは、瞼に原因がある場合が多いです。

もともと目元の眼輪筋が弱っていたり瞼に脂肪がついて垂れ下がってしまったりしていると、目をはっきりと開くために、前頭筋が収縮して目元の皮膚や皮下組織を持ち上げようとします。

ごく稀に、眉間のシワ改善のためのボトックスの影響で同じ症状が起こることがあります。

しかし、発症件数は額のボトックスに比べてかなり少なく、眉間の治療を受ける際に特に心配することはありません。

額のシワボトックス治療と目元の関係

額のシワを解消してするということは、前頭筋が硬縮する力を失うということです。眼輪筋の筋力低下を前頭筋が補っていた場合、瞼を上げる力が弱くなってしまいます

その結果、目が開けづらくなったり二重の幅が狭まったりしてしまいます。

反対に、目に影響がない程度に額にボトックスを使用すると、今度はシワを消す効果が低くなってしまうリスクがあります。

つまり、瞼に影響を与えず額のシワを改善するちょうどよい量のボトックスを割り出すことが重要です。

しかし、ボトックス製剤の量と注射をする場所を見極めることは、経験のある医師でもかなり難しい作業です。

そのため、額にボトックスを注射した場合、目元に影響が出てしまうかもしれないという可能性をある程度考慮しておかなくてはいけません。

目が重い、二重幅が狭くなる作用を防ぐには

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額のシワ取りを目的としたボトックスの影響で、目が開けづらくなるなどの副反応が起こるのを防ぐために、どのような対策ができるのでしょうか。

まず、医師と相談して少量ずつ注射して様子を見てもらうこと、次に一回目の結果を元に二回目以降の注射の量を決めることなどの方法があります。

ボトックスは永続的な効果をもたらす治療ではありません。確かな効果を得るためには、複数回治療を行うことが一般的です。

そのため、二回目以降の治療の際に注射する製剤の量を調節することは比較的簡単にできます。

そこで、目元のトラブルを防ぐために、医師に対してどのような依頼、相談をするべきなのかも合わせて解説します。

少量ずつためして様子をみる

瞼に影響しないように、製剤を少量ずつ額の広範囲に渡って注射してもらうことが重要です。一度目の注射で額のシワ解消に効果を出しつつ、瞼に全く影響のない量を計算できる医師はごく限られています。

ボトックス注射の施術経験が豊富な場合でも、肌の変化を確認するために最初は少しずつ注射していき、様子を見るのが一般的です。

患者さんによって注射による効果の現れ方は異なります。そのため、一度目の治療にはあまりたくさんのボトックスを注入しない方がいいでしょう。

もし不安な場合は、できるだけ少しずつ注射してもらえるように頼んでみてください。

一度目の結果を踏まえて二回目以降の量を変える

一度目の治療で注射の量が多すぎた、あるいは少なすぎたと判断できたら、結果を元に二回目以降のボトックス製剤の量を変更してもらいましょう

シワが改善していなければ、薬剤の量を増やしてみるか注射する範囲を広げてみる対策が可能です。

こうした判断は、通常治療を担当する医師が独自に行うものです。しかし、前回との状態の変化や注射の量の増減に関する説明がない場合もあります。

できるだけ注射を行う医師には、治療内容についての説明を求めることがおすすめです。

特に、一度目の注射の後瞼が重く二重幅が気になってしまったら、量を減らしたり打つ場所を変えたりするよう医師に相談してください。

トラブルがあっても通い続けてみる

一度額のシワ取りボトックスを受けてから目が重くなってしまったという方は、それを理由に他のクリニックに移らないようにしてください

ボトックスの治療は、複数回実施してやっと効果が持続するものです。もともとボトックスは半永久的な治療方法ではなく、定期的に繰り返す必要があるからです。

施術を担当する医師にとっても、一度目、二度目の経験があるからこそ患者さんにピッタリの注射量の判断ができるようになります。

ボトックスで二重幅が狭くなる症状はいつまで続くのか

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ボトックス注射の後で瞼が重くなったり二重幅が狭くなったりする症状は、約2週間ほど続きます。

その後は、ボトックスの効果が薄れていくにしたがって徐々に改善していくため、ある程度は様子を見ていても大丈夫です。

ボトックスの影響で表情が変化してしまう症状は、注射を打った副反応としてよく起こるものです。

しかし、3週間以上同じ状態が続いて改善が見られないという事例はほとんどありません。

もし、一度ボトックスで目が開けづらくなったなどの経験をした方は、二回目以降に治療を受ける場合に受診するクリニックでそのことを相談してください。

体質やシワの状態に合った薬剤の種類や量を調整してもらえるかもしれません。

ボトックスで二重幅狭窄や目が開けづらくなったときの対処

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どれだけ予防策を取っても、額のボトックスによって瞼にトラブルが起こってしまうことはあります。

瞼が重くなってしまって前が見えづらい、二重の幅のせいでメイクがいつものようにできないなどの悩みは日常生活を送る上で深刻です。

そこで、どうしても起こってしまう二重幅狭窄や眼瞼下垂を改善するためにできる対応について解説します。

他の病院に相談する

効果が実感できるまでは同じクリニックで治療を続ける方がいいと説明しました。

しかし、生活に支障が出るほどの瞼の重さや、奥二重になって顔の印象が変わってしまったという場合には他のクリニックにセカンドオピニオンを求めたほうがいいでしょう

最初に受診したクリニックが患者さんに合っていなかった、治療中に何らかの過誤があった可能性があるからです。

自分の肌の悩みにぴったりなクリニックを探すことはかなり大変な作業です。

カウンセリングや費用の見積もりだけは無料で受けられるプランのあるクリニックもあります。

可能なら、いくつか異なるクリニックで無料カウンセリングを利用して、ここなら信頼できる、というものを選びましょう。

アフターケア、保証が明記されたクリニックを選ぶ

ボトックス治療を受ける前にやっておくべき作業です。

治療のあとに医師による過誤が認められる、患者さんが仕上がりに納得できないといった場合に、無料で再治療したり効果を消すための施術に保証制度を設けているクリニックはいくつかあります。

ボトックスを初めて施術してもらう場合には、できるだけアフターケアがしっかりしているクリニックに相談することも大切です

アセチルコリン塩化物注射を行っているクリニックに相談

アセチルコリン塩化物とは、筋肉や内臓に対して収縮するように促す効果のある薬剤です。

ボトックスを注射した場所に施術することで、効果を緩和させ重くなった瞼の状態を改善する効果が期待できます

しかし、アセチルコリン塩化物の効果は2〜3日から1週間程度しか持続しません。効果が切れると再び注射する必要があります。

また、アセチルコリン塩化物によるボトックスの中和を行っているクリニックが受診可能な範囲にない場合もあるかもしれません。

不安な場合には、受診を予定しているクリニックにアセチルコリン塩化物の取り扱いがあるか質問してみるといいでしょう。

ボトックス注射は医師と患者さんのコミュニケーションが大切

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ボトックスだけでなく、美容医療の現場では医師と患者さん双方のコミュニケーションが重要なポイントになります。

シワを取りたい、若々しい見た目になりたいというのはあくまでも患者さんの希望であり、悩みを解消する方法です。

医師はその気持ちをしっかり理解するとともに、患者さんの肌の状態やもともと持っている肌質、薬に対するアレルギーの有無を聞き取りする必要があります。

医師が自分の思い通りの施術を行ってもなんの意味もありません。患者さんが医師に言われるままに薬の種類や量を選択してもらい、効果やリスクに疑問があっても質問できないことは大きな問題です

医師やクリニックのスタッフには患者さんの悩みと想いを詳細に聞き取ること、患者さんは疑問に感じたりよくわからない点はできるだけ質問して納得行く答えをもらうようにしなくてはいけません。

まとめ

ボトックス注射を打った影響で瞼が重くなったり二重幅が狭くなってしまう原因と対策について解説しました。

ボトックスは安全性が確認され、世界中で行われている美容治療法です。しかし、額の筋肉と目元の筋肉は互いに影響しあっていて、額のボトックスが目元に副反応をもたらすことを避けられない場合もあります。

今泉スキンクリニックでは、ボトックスの注射をする際に的確な位置へ的確な量を施術できるよう、スタッフの技術力向上に常に力を入れています

また、患者さんが納得いく治療ができるように、事前のカウンセリングにはしっかりと時間をかけています。

ボトックスの影響で目元にトラブルが起こらないか不安な方は、ぜひお気軽にご相談ください。