「アラガン社製と韓国製はどっちがいいの?違いは?」
「初めてなら何を選べば失敗しない?」
「結局どれがおすすめ?安い韓国製でも大丈夫?」
シワ改善や小顔治療、多汗症治療など幅広い用途で用いられるボトックス注射。
ボトックス製剤(ボツリヌストキシン製剤)にはさまざまな種類があるため、どれを選べばいいのか、迷ってしまう方も多いでしょう。
そこでこの記事では、ボトックスの7種類の製剤について詳しく解説します。
種類によって何が変わるのか?効果に影響するのはどんな要素なのかも紹介しますので、納得して施術を受けるための判断材料として、ぜひ参考にしてみてください。
最終更新日:2026年6月26日
ボトックス(ボツリヌストキシン製剤)とは?

ボトックスは、表情ジワの改善や予防、小顔治療、多汗症治療など幅広い目的で使用されています。
現在は複数の製薬会社からさまざまな製剤が販売されており、それぞれ特徴が異なります。
種類の前に、まずはボトックスとはどんな薬でどんな作用があるのか、そして「ボトックス」という名称について正しい情報を確認しておきましょう。
A型ボツリヌストキシンが筋肉の過剰な働きを抑制
ボトックスの主成分は、ボツリヌス菌から抽出・精製されたA型ボツリヌストキシンというタンパク質です。
この成分には筋肉へ指令を伝える神経伝達物質「アセチルコリン」の放出を抑える作用があり、筋肉の過剰な動きを和らげることで、表情ジワを目立ちにくくします。
「ボトックス」は正確には製品名
正確には「ボトックス」は施術名ではなく、アメリカのアラガン社が製造する「ボトックスビスタ®」という製剤の商品名(登録商標)です。
日本での認知度が非常に高いことから、現在ではボツリヌストキシン製剤全般を指して「ボトックス」と呼ぶケースが一般的になっています。
とはいえ商標として保護されているため、本来アラガン社以外の製剤に「ボトックス」の名称を使うことはできません。
ボトックス製剤7種類の特徴・違いを比較【一覧表】

ボツリヌストキシン製剤は世界各国で製造されており、美容医療で使用される製剤は複数存在します。
効果の基本的な仕組みと、有効成分がA型ボツリヌストキシンである点は共通していますが、国内承認・抗体のできにくさ・価格などに違いがあります。
まずは代表的な製剤を一覧で確認してみましょう。
| 製品名 | 製造元(製造国) | 主な承認 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| ボトックスビスタ | アラガン社(米国) | 厚生労働省(日本) 米国FDA | ・美容目的で国内唯一の承認製剤 ・世界トップシェア ・純度が高く不純物が少ない |
| ボツラックス | ヒューゲル社(韓国) | 韓国MFDS | ・ボトックスビスタのジェネリック的位置づけ ・濃度や作用機序が似ている |
| NABOTA(ナボタ) | デウン製薬(韓国) | 韓国MFDS 米国FDA | ・韓国製で唯一のFDA承認 ・米国名はジュヴォー(Jeuveau) |
| ニューロノックス | メディトックス社(韓国) | 韓国MFDS | ・韓国で販売実績上位 ・ボトックスビスタと同様の菌株を使用 |
| コアトックス | メディトックス社(韓国) | 韓国MFDS | ・複合タンパク不使用 ・アルブミン不使用 |
| イノトックス | メディトックス社(韓国) | – | ・溶解済みの液体型 |
| ボコーチュア | メルツ社(ドイツ) | 米国FDA 欧州等 | ・ゼオミンの美容用ブランド名(同一品) ・複合タンパクを除去 |
→韓国製ボトックスとアラガン社製の違いとは?製剤の選び方とジェネリック医薬品の利用について
ボトックスビスタ(厚生労働省承認)
ボトックスビスタは、アラガン社が製造・販売する日本で唯一美容目的で厚生労働省の承認を受けているボツリヌストキシン製剤です。米国FDA承認も取得しています。
眉間・目尻の表情ジワに対する臨床試験を経て承認されており、豊富な臨床データと長年の使用実績があり、安全性や品質管理の面で高く評価されています。
また、ボトックスビスタには「VST認定医制度」が設けられており、製造元のアラガン社が定める講習・実技セミナーを受講し、施注資格を得た医師でなければ使用できません。
品質管理に加えて注入技術にも基準を設けることで、高い品質の維持に取り組んでいます。
他の製剤に比べて値段は高くなるものの、品質を重視する方に選ばれている製剤です。
ボツラックス(リジェノックス)
ボツラックス(Botulax)は、韓国のヒューゲル社が製造するボツリヌストキシン製剤です。
アラガン社製ボトックスをモデルにバイオシミラー(後発商品)として開発され、試験をクリアしたうえで韓国MFDS(食品医薬品安全庁)の承認を得ています。
成分や効果はボトックスビスタとほぼ同等とされる一方、後発にあたるためコストを抑えやすい点が大きな魅力です。
ボツラックスは韓国国内向けの製品名で、海外向けには「リジェノックス」という別名で流通していました。(リジェノックスは2022年にメーカーで製造中止になりました)
NABOTA
NABOTA(ナボタ)は、韓国のデウン製薬が手がけるボツリヌストキシン製剤で、韓国製の製剤として初めて2019年に米国FDAの承認を取得したことで知られています。
「ハイ・ピュア・テクノロジー(HI-PURE™ Technology)」という独自の精製技術が用いられており純度が高いため、安定した効果が期待できることが特徴です。
また、大韓民国新薬開発賞である技術輸出賞を受賞した過去もあります。
アメリカなどでは「ジュヴォー(Jeuveau)」という名称で販売されており、世界的にも一定の評価を得ている製剤といえるでしょう。
ニューロノックス
ニューロノックス(Neuronox)は、韓国のメディトックス社が製造するボツリヌストキシン製剤で、韓国食品医薬品安全庁(MFDS)の承認を受けています。
ボトックスビスタと同様、米国ウィスコンシン大学の「type A hall菌株」を元としており、効果に大きな差はないとされ、韓国で販売実績も豊富です。
コアトックス
コアトックス(Coretox)も、韓国メディトックス社が製造するボツリヌストキシン製剤のひとつです。
抗体の原因とされる複合タンパク質を製造工程で除去しているため、抗体ができにくいと考えられています。
イノトックス
イノトックス(Innotox)は、韓国メディトックス社が開発した製剤で、あらかじめ溶解された「液体型(リキッドタイプ)」であることが特徴です。
一般的な製剤は粉末状で、施術前に生理食塩水で溶かして濃度を調整しますが、イノトックスはその工程が不要なため濃度のばらつきが生じにくく、毎回一定の濃度で使用できることが利点です。
なお、イノトックスは韓国MFDS承認を取得していましたが、製造・販売停止、承認取り消し処分を受けています。
ボコーチュア(ゼオミン)
ボコーチュア(BOCOUTURE)は、ドイツのメルツ社が製造する製剤です。
もともと眼瞼けいれんなどに使われていたゼオミン(XEOMIN)を、シワ治療用のブランドとして名称変更したものがボコーチュアにあたります。
複合タンパク質を除去している分、繰り返し注入しても抗体ができにくいとされています。
ボトックスの種類によって効果は変わる?

ボツリヌストキシン製剤にはさまざまな種類がありますが、「どの製剤が一番効くのか」と気になる方も多いでしょう。
ここでは、製剤の種類と効果について解説します。
効果はほぼ変わらない
どの製剤も有効成分はA型ボツリヌストキシンであり、筋肉の働きを抑制するという基本的な作用は共通しています。
基本的に、シワ改善やエラ張りの改善といった本来の効果に大きな違いはないと考えられています。
持続期間はボトックスビスタの方が長い傾向がある
効果そのものに大きな差はないものの、持続期間についてはアラガン社製のボトックスビスタのほうがやや長い傾向にあるとする声もあります。
ただし、持続期間は製剤だけで決まるものではありません。注入部位や筋肉の発達具合、代謝の速さ、生活習慣などによっても変化します。
持続を重視したい場合は、製剤の選択と合わせて、適切な注入量や頻度を見極めてもらうことが大切です。
ボトックスの効果に影響する要素
実際には製剤の種類よりも、下記のような要素が治療の効果に影響します。
| 影響する要素 | 内容 |
|---|---|
| 医師の注射技術・知識(注入部位・注入量) | どの筋肉に、どの深さで、どれだけ注入するかで仕上がりが大きく変わる。表情筋の付き方を見極めた設計が欠かせない |
| 濃度 | 希釈時の濃度調整で効果の範囲や広がり方が決まる。濃く溶けばピンポイントに、薄く溶けば広範囲に作用しやすい |
| 品質管理 | 熱に弱く、高温では成分が失活する。製造から施術までの冷蔵流通(コールドチェーン)と保管体制が効果を左右する |
| 抗体 | 高用量を長期で繰り返すと、稀に中和抗体が産生される。ただし通常の美容用量では影響は少ない |
製剤選びに目が向きがちですが、実際の満足度を左右するのは医師の技術力やデザイン力が大きいです。
種類だけでなく、医師の経歴や症例もチェックしておきましょう。
どれがおすすめ?自分に合ったボトックス製剤の種類の選び方

製剤選びに明確な正解があるわけではなく、何を優先したいかによって適した製剤は変わります。
ここでは選び方の目安を紹介しますので、最終的には医師と相談しながら、自分に合った製剤を見つけてみてください。
初めてで不安な場合・品質や実績を優先したい「ボトックスビスタ」
初めてボトックスを受ける方や、注入治療そのものに不安がある方には、国内での承認を取得している「ボトックスビスタ」がおすすめです。
また、ボトックスビスタは先発品としての信頼性に加え、流通・保管を含めた品質管理体制が整っているため、品質や実績を優先したい方にも向いています。
コスパを重視したい・注入量が多い「韓国製」
一方、できるだけ費用を抑えたい方や、注入量が多い場合は、NABOTAやボツラックスなど韓国製の製剤を選ぶのも選択肢です。
ボトックスは定期的なメンテナンスが必要になるため、トータルのコストも考えて製剤を選びましょう。
ボトックスで失敗しないためのクリニック選びのポイント
ボトックスの仕上がりを決めるのは製剤の種類だけではありません。
納得のいく仕上がりを得るために、クリニックを選ぶ際には以下の3つのポイントを押さえておきましょう。
| チェックポイント | 詳細 |
|---|---|
| 医師の技術力・経験 | 症例数や注入実績、認定資格の有無 |
| カウンセリングの質 | 製剤・リスク・副作用の説明が丁寧か |
| 価格設定 | 相場から極端に安すぎないか |
相場を大きく下回る料金の裏には、品質管理が不十分な製剤の使用や、生理食塩水で規定以上に薬剤を薄めて使用することでコストを下げているといったリスクが隠れている可能性もあります。
安い=悪いというわけではありませんが、価格だけで選ぶのではなく、製剤の種類や管理体制、医師の経験などを総合的に判断することが大切です。
ボトックスの種類についてのよくある質問

製剤選びにあたって患者様からよく寄せられる疑問と回答をまとめました。
Q:韓国製のボトックスは危険?
A:国の認可を取得しているメーカーの製品であれば、一定の安全性が確認されています。
例えば、NABOTA・ボツラックス・ニューロノックスといった製剤は、厳しい基準をクリアし、韓国MFDS(食品医薬品安全庁)や米国FDAなどの承認を受けた製剤です。
Q:違う種類の製剤に変えても大丈夫?
A:製剤を途中で変更しても基本的に問題はありません。
これまで使っていた製剤を他のものに変更したからといって、効果が出なくなったり、抗体が急にできやすくなったりすることはないとされています。
ただし、製剤によって効果の出方にわずかな個人差が生じる可能性は考えられるため、前回使用した製剤や注入量を医師に伝え、相談しましょう。
まとめ
ボトックスにはアラガン社製のボトックスビスタをはじめ、韓国製のNABOTAやボツラックスなど多くの種類があります。
有効成分はいずれもA型ボツリヌストキシンであり、種類の違いで効果そのものに大きな差はないと考えられています。
種類以上に医師の診断力や注入技術、品質管理体制などがボトックスの効果に影響するため、信頼できるクリニックで施術を受けることが大切です。
今泉スキンクリニックでは、国内承認のボトックスビスタに加え、NABOTAとボツラックスを取り扱い、ご予算やお悩みに合わせた製剤をご提案しています。
ボトックスの種類や費用でお悩みの方は、まずはお気軽にカウンセリングにてご相談ください。
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