• 薄毛・抜け毛

抜け毛対策・予防法5選をメカニズムや性別による原因とともに紹介

抜け毛対策

髪を洗ったときに排水溝に抜け毛がたくさんたまる、ふと部屋の床を見たときに抜け毛だらけになっていたなど、抜け毛でお悩みの方は近年増加傾向にあります。

年齢が若い方や女性でも抜け毛に悩まされることがあり、自宅でできる抜け毛対策法が知りたいという方も多いのではないでしょうか。

抜け毛はある日突然増えるのではなく、月日が経つごとに少しずつ増えていくため、早めに対策や予防を行うことが大切です。

この記事では、抜け毛のメカニズムや原因、自宅でできる対策・予防法などについて紹介します。抜け毛が気になる方、薄毛にならないか心配な方はぜひ最後までご覧ください。

抜け毛のメカニズム

抜け毛対策

抜け毛は毛周期の乱れによって起こる症状です。

そもそも人間には約10万本の髪の毛が生えていて、成長期(毛が育って伸びる期間)が2〜6年、退行期(毛が抜ける準備期間)が2〜3週間、休止期(毛根の活動休止期間)が3〜6か月あり、5〜6年ほどのサイクルで発毛と脱毛を繰り返しています。

髪全体では、成長期の毛が80〜90%ともっとも多く、次に休止期の毛が約10%、退行期の毛が残りの数%という割合になっていて、常に一定の毛量が保たれる仕組みです。

一般的に、髪の毛が抜けるのは休止期ですが、何らかの原因によってこのサイクルが乱れてしまうと、髪が薄くなってしまいます。

抜け毛の原因は性別によって異なる場合も

抜け毛対策

女性も男性と同じように働くようになり、仕事や人間関係のストレスなど、慢性的にストレスを受けることが多くなった現代では、抜け毛は性別に関係なく誰にでも起こり得る悩みです。しかし抜け毛の原因は、男性と女性でそれぞれ異なる場合があることをご存じですか?

ここでは、抜け毛の原因を男女それぞれ紹介します。

共通する原因

抜け毛の原因として男女ともに共通するのは、生活習慣の乱れや過度のストレスによる自律神経の乱れ、喫煙、パーマやヘアカラーのしすぎ、間違った洗髪方法、紫外線による頭皮や髪へのダメージなどです。

偏った食事や食べ過ぎ、寝る前の飲食などによって頭皮や髪に十分な栄養が届かなくなると、髪が育ちにくく抜けやすくなり、抜け毛の大きな原因になります。

また、過度のストレスや喫煙などによって頭皮の血行が悪くなり、髪の成長を妨げて抜けやすくなったり、パーマやヘアカラーの薬剤や間違った洗髪方法、紫外線などによって頭皮や髪がダメージを受けたりした場合も、抜け毛が増えやすくなると考えられます。

他にも、シャンプーやコンディショナー、トリートメントなどのすすぎが足りない場合や、暖房の当たりすぎで頭皮が乾燥している場合、洗髪しない日がある場合なども注意が必要です。

男性の場合

男性で抜け毛が多くなり、徐々に頭頂部や額の毛が少なくなった場合、AGA(男性型脱毛症)の可能性があります。

このAGAが起こる主な原因は、男性ホルモンの増加だとされています。

男性ホルモンの一種である『テストステロン』が『5αリダクターゼ』という体内の酵素によって『ジヒドロテストステロン』に代謝されると毛根に影響を与えるため、毛根が育ちきらないまま成長期の途中で髪が抜けてしまいます。

また、男性の場合は遺伝によって抜け毛が増えて薄毛になることも。5αリダクターゼが活性化しやすいという遺伝子情報は、親から子へと引き継がれやすいため、親族が薄毛の場合は子もその体質を受け継いでいます。

女性の場合

「ヘアスタイルが決まらなくなった」「つむじが目立つから帽子が手放せない」など、女性にとって抜け毛は深刻な悩みです。

一般的に、女性は抜け毛が多くなったり薄毛になったりしにくいイメージがあります。

しかし加齢によって女性ホルモンの一種である『エストロゲン』の分泌量が減少すると、髪の健康や成長の維持が困難になり、髪の毛の成長期が短くなって産毛のような状態のまま抜けていってしまいます。

また、何年も髪の分け目を同じにしている場合や同じ髪型を何年も続けている場合、特に髪をギュッときつく縛るような髪型にしている場合なども抜け毛が増える『牽引性脱毛』になる可能性があるため注意しましょう。

注意が必要な抜け毛とは

抜け毛対策

上述の通り、髪の毛は日々成長と脱毛を繰り返しているため、ヘアサイクルが正常な方でも1日に80〜100本程度の抜け毛があります。

毎日のように髪が束になって抜けるなど、1日に抜ける毛の量が多いと感じる場合や抜け毛が急に増えたと感じる場合は注意が必要です。

また、通常は抜け毛の毛根は白っぽく丸みを帯びていますが、何らかの原因によりヘアサイクルが乱れていると毛が十分に成長しないまま抜けてしまうため、毛の色が全体的に白っぽく尖っていてくびれがなくなってしまうほか、毛質も細く柔らかい場合が多いでしょう。

抜け毛を減らす方法は?自宅でできる5つの対策・予防法

抜け毛対策

抜け毛が気になる場合、生活習慣の見直しや頭皮のマッサージなどで対策・予防することができる可能性があります。

男性にとっても抜け毛は心の健康にも関わる大きな問題ですが、特に女性は抜け毛によって薄毛の心配が出てしまうと、外出が億劫になったり人と会いたくなくなったりなどQOL(生活の質)を下げる原因にもなってしまうため、早めに抜け毛を止める対策を行いましょう。

ここでは、自宅で誰でも簡単にできる抜け毛対策・予防法を5つ紹介します。

髪によい栄養素を積極的に摂る

抜け毛を抑えるには、体の外側だけでなく内側からも対処することが大切です。

髪の毛の主成分は『ケラチン』というタンパク質であるため、食事からタンパク質を積極的に摂る必要があります。

さらに、タンパク質を体内で効率よく利用するために必要な亜鉛や、新陳代謝を促して髪の健康を促進するビタミンA、頭皮環境の改善に役立つビタミンC、頭皮や髪に酸素や栄養素を運ぶ血液を作る鉄分などの栄養素も一緒に摂取しましょう。

抜け毛防止におすすめの食材は、レバーや納豆、ナッツ類、柑橘系のフルーツ、小豆などです。

また、普段からお酒をよく飲む方は、メチオニンという栄養素を摂るのがおすすめです。

メチオニンはアルコールの摂取によって不足し、利尿能力や肝機能を低下させる原因になります。

その結果、ストレスや疲れで血行不良が起こって抜け毛が増えてしまうため、抜け毛を抑えるためにメチオニンを多く含むカツオやマグロ、豚肉や鶏肉、鶏卵、ほうれん草、ブロッコリー、ニンニクなどを積極的に摂取しましょう。

生活習慣を見直す

生活習慣の見直しも、抜け毛改善に必要不可欠です。具体的には、睡眠の改善や適度な運動、禁煙、ストレスの発散などを行いましょう。

睡眠の質を高めるためには、寝る1〜2時間前に入浴したりストレッチしたりするのがおすすめです。好きな音楽を聴きながら行えば、よりリラックス効果が高まります。

軽い有酸素運動やランニングなどの運動でも睡眠の質が向上するため、習慣的に行うようにしてください。

また、喫煙やストレスも頭皮の血行が悪くなる原因となります。タバコを急にやめることは難しいかもしれませんが、うまくストレスを発散しながら禁煙しましょう。

抜け毛に効果的なシャンプーを使う

抜け毛を減らすには、自分の頭皮に合ったシャンプーを使うことが大切です。

使うとかゆみが出たり乾燥したりなど、不快感のあるシャンプーは抜け毛を加速させる恐れもあるため、一度使用を中止して頭皮にやさしい処方のものを使ってみましょう。

どのようなシャンプーを選んだらよいかわからないときは、以下の成分を配合しているか確認してみてください。

  • ビオチン(ビタミンB7)
  • パンテノール(プロビタミンB5)
  • アミノ酸系洗浄成分

上記は抜け毛に効果的だとされる成分ですが、最適なシャンプーは頭皮の状態によって変わります。頭皮が脂っぽい場合は洗浄力の高いものを、頭皮が乾燥しているときは保湿成分がたっぷり含まれているものを選ぶようにしましょう。

また、硫酸塩などの刺激の強い成分が含まれているシャンプーは、抜け毛が悪化してしまう恐れもあるため使用しないことをおすすめします。

頭皮マッサージをする

抜け毛対処法として、頭皮をマッサージするのも一つの方法です。

抜け毛は頭皮の血行不良や栄養不足が原因になっていることが多いため、シャンプーのついでに頭皮をマッサージして血行を促進し、きちんと毛母細胞へ栄養が供給されるようにしましょう。

以下は、頭皮マッサージの基本的なやり方です。

  1. 頭皮を温める
  2. 頭皮全体に円を描くように頭の前から後ろへと、優しく指の腹でマッサージする
  3. 耳の上から下へとマッサージしていく

頭皮マッサージは、定期的に行うことで効果を最大限に感じられます。数分間でよいので、毎日の習慣として行いましょう。

頭皮のツボ押しをする

頭皮のツボ押しも、抜け毛対策・予防法として有効です。

頭には血行を促進するツボや髪の生え替わりを促進するツボ、髪を太くするツボなど、髪にまつわるさまざまなツボがありますが、その中でも頭のツボの中心といわれ、血行を促進する効果のある『百会(ひゃくえ)』というツボを紹介します。

百会は頭頂部のほぼ中央にあり、左右の耳と頭頂部を通って結ぶ線と、眉間から頭頂部に向かって延ばした線が交差するところにあります。

このツボを押すときは、両手で頭を包み込み、左右の中指を重ねてツボに当て、痛気持ちいいと感じる程度の力でまっすぐに身体の中心を通るように押しましょう。

抜け毛でクリニックを受診する適切なタイミングとは

抜け毛対策

抜け毛を改善するには、薄毛治療を行っているクリニックを受診し、専門家に相談することが大切です。専門的な診断と治療を受けることで、抜け毛を減らせる可能性が高まります。

以下は、クリニックを受診する適切なタイミングです。

  • 1日に80〜100本以上の抜け毛がある
  • 頭皮が赤みを帯びている
  • かゆみや大量のフケが出る
  • 髪の毛が細くなったり柔らかくなったりなど質感が変わった
  • 毛束が細くなった

抜け毛は早期に対処すれば進行を遅らせることができます。クリニックでは、外用薬や内服薬、特殊な機器を用いた薬剤注入治療などの中から適切な治療を行い、抜け毛を減らしていきます。

当院の薄毛治療についてはこちらをご覧ください。

育毛・発毛治療

まとめ

抜け毛は気になってきたらできるだけ早く対処することが大切です。

自分では「少し抜け毛が多い気がする」程度にしか思っていなくても、徐々に進行して気づいたときには髪が薄くなっている可能性もあります。

しかし、抜け毛はさまざまな原因が絡み合って毛髪のサイクルが乱れることで起こるため、自分では原因の追求が難しいかもしれません。そのような場合は早めにクリニックへ相談し、適切な治療を受けるようにしましょう。

今泉スキンクリニックでは、『HARG療法』や『ヘアフィラー®︎』など、外用薬や内服薬の他にもさまざまな治療をご用意し、抜け毛や薄毛に関するどんなお悩みにも親身になってお答えしております。

抜け毛の原因によっては、治療の効果の出方がゆっくりになることがあるため、生活習慣や健康状態改善のためのアドバイスもさせていただきます。

抜け毛にお悩みの方、薄毛が心配な方は、ぜひお気軽に今泉スキンクリニックまでご相談ください。