ヒアルロン酸が吸収されないケースはある?効果を持続させるためのポイントも解説

ヒアルロン酸 吸収されない

ヒアルロン酸は一般的に数か月〜数年で吸収されます。

しかし中には5年、10年と長期間ヒアルロン酸が吸収されず残っている場合もあります。

これはヒアルロン酸注入後の被膜形成によるものです。

この記事では、ヒアルロン酸が吸収されないときの理由について詳しく解説します。

ヒアルロン酸吸収を早める原因や効果を長持ちさせるポイントなどもまとめているため、ぜひ参考にしてみてください。

ヒアルロン酸注射は数か月~数年で吸収される

ヒアルロン酸 吸収されない

ヒアルロン酸注射は、一般的に数か月〜数年で吸収される場合がほとんどです。

ただし個人の肌の状態や使用する製剤、注入する部位などにより吸収されるまでの期間には違いがあります。

注入してすぐに効果が薄くなったと感じる方や、数年単位でヒアルロン酸が残っているという方もいます。

ここではヒアルロン酸注射の吸収の仕方について詳しく解説しましょう。

注入量が多いほど効果が持続しやすい

ヒアルロン酸は体内の組織と接触している部分から徐々に吸収されていくため、注入量が多いほど接触面積の比率が少なくなり、吸収が遅くなるため効果が持続しやすいとされています。

鼻やほうれい線などにヒアルロン酸を大量に注入した場合、人によっては10年以上経ってもヒアルロン酸が残っていることがあるのです。

さらにヒアルロン酸が残りやすいケースとして、皮膚の浅いところに注入することが挙げられます。

例えば涙袋は皮膚の薄く浅い部分に注入するため、他の部位と比べて効果が持続しやすいです。

被膜形成によりヒアルロン酸が数年単位で残ることもある

ヒアルロン酸は基本的に数か月~数年で吸収されますが、『被膜形成』が起こると数年単位でヒアルロン酸が残る場合もあります。

被膜形成は体内の異物に反応する働きの一つで、異物と自分の組織の間にコラーゲンの薄い壁を作るものです。

ヒアルロン酸はもともと身体に存在する成分ではあるものの、皮膚に注入されたものは異物と判断され、被膜形成が起こることがあります。

本来であれば自分の組織と接触している部分から徐々にヒアルロン酸が体内に吸収されていくはずですが、被膜形成が起こると吸収を邪魔され、吸収が遅くなるのです。

これによって想定よりもヒアルロン酸吸収に時間がかかり、数年単位でヒアルロン酸が残るということが起こります。

また被膜形成によってしこりができる場合がありますが、この場合はヒアルロン酸溶解注射をすることで解消することが可能です。

注入後2週間を目安に変化が起こりやすい

ヒアルロン酸を注入してから数年間効果が持続したというケースがある一方で、注入後すぐに効果がなくなったように感じるケースもあります。

ヒアルロン酸は注入してからにじんで広がる性質を持っています。

そのため、注入直後と比較すると注入部分がやや薄くなったように感じられることがあるのです。

この注入したヒアルロン酸がにじんで広がる変化は、施術後の最初の2週間で起こりやすいとされています。

注入したヒアルロン酸の効果を持続させるためのポイント

ヒアルロン酸 吸収されない

注入したヒアルロン酸の効果を持続させるためには、以下の3つのポイントを押さえることが大切です。

  • ヒアルロン酸を押しつぶさない
  • 硬さのあるヒアルロン酸を使用する
  • 再注入を適切な頻度で行う

ここでは上記3つのポイントについてそれぞれ解説します。

ヒアルロン酸を押しつぶさない

注入したヒアルロン酸が広がってしまうのを避けるためには、患部を押したり揉んだりするなどヒアルロン酸を押しつぶすような行為は控えることが大切です。

うつ伏せで寝る習慣がある方は、寝る姿勢にも注意して過ごすようにしてください。

またサロンでのフェイシャルマッサージやセルフマッサージも、ヒアルロン酸がきちんと安定するまでは控えたほうが良いでしょう。

硬さのあるヒアルロン酸を使用する

施術部位によっては適応できない場合もありますが、できるだけ硬さのあるヒアルロン酸を使用するのも一つの方法です。

ヒアルロン酸にはさまざまな製剤があり、粒子の粗いものほど移動しにくい性質があります。

硬さのあるヒアルロン酸を使用できる部位であれば、できるだけ粒子の粗いものを選ぶことでヒアルロン酸がにじんで広がってしまうのを防ぎやすくなるでしょう。

ただし目の下やおでこなどの皮膚が薄いところに硬さのあるヒアルロン酸を注入すると、デコボコとした見た目になる可能性が高いため不向きです。

使用するヒアルロン酸製剤については、医師と相談のうえで自分に合ったものを選びましょう。

再注入を適切な頻度で行う

ヒアルロン酸注射の効果を持続させるためには、再注入を適切な頻度で行うことが大切です。

1回目の注入で効果が薄いと感じたら一度医師に相談してみましょう。

クリニックによっては、2週間ごとに2回までの再注入を行っているところもあります。

複数回注入していると持続期間が長くなりやすい傾向にあるため、その後はヒアルロン酸の吸収具合を見ながら注入時期を検討することになります。

注入により改善できていたシワが目立つようになってきたり、注入部分のボリュームがなくなったと感じたりしたら再注入を検討してみましょう。

ヒアルロン酸の吸収を早めてしまう原因

ヒアルロン酸 吸収されない

ヒアルロン酸の吸収を早めてしまう原因として、以下の2つが挙げられます。

  • 医師の施術ミス
  • 製剤の種類があっていない

ここでは上記2つの原因についてそれぞれ解説します。

医師の施術ミス

ヒアルロン酸注射は医師の技術力に左右されやすい美容施術です。

例えば皮膚の内部に適切に注入できなかった場合、ヒアルロン酸は通常よりも早く体に吸収されてしまう恐れがあります。

このようなミスを避けるためには、技術力の高い経験豊富な医師に施術を依頼することが重要です。

製剤の種類があっていない

ヒアルロン酸には様々な製剤の種類があり、部位ごとに適切な種類・量が異なります。

例えばシワ改善ならヒアルロン酸製剤1瓶分(1cc)が使用されることが多いですが、シワが深い場合は1ccでは十分な効果が得られない場合もあります。

この場合は硬度が低く粒子が小さいヒアルロン酸製剤では不十分となり、効果が持続しない可能性が高いです。

このようなリスクを避けるためには、肌の状態や注入部位に合わせて適切な硬度のヒアルロン酸製剤を選び、適量注入する必要があります。

製剤選びも医師の知識や技術力に関わってくる部分となるため、クリニック選びは慎重に行う必要があるでしょう。

失敗を避けるためのクリニック選びのポイント

ヒアルロン酸 吸収されない

ヒアルロン酸注射での失敗を避けるためのクリニック選びのポイントは以下の4つです。

  • カウンセリングは丁寧に行っているか
  • 症例実績が豊富か
  • 日本美容外科学会に所属しているか
  • アフターフォロー体制が整っているか

ここでは上記4つのポイントについてそれぞれ詳しく解説します。

カウンセリングは丁寧に行っているか

クリニックを選ぶ際に大切なポイントの一つが、カウンセリングが丁寧に行われているかどうかです。

カウンセリングが短時間で終わる場合や、医師が十分に説明をしてくれない場合、後々のトラブルにつながる可能性があります。

カウンセリングに時間をかけて患者の不安や疑問に答えているクリニックなら、安心して施術を任せやすいです。

症例実績が豊富か

クリニックの実績も非常に重要なポイントです。

実績が豊富なクリニックは様々な症例を経験しており、それにより技術力や知識が蓄積されています。

公式ホームページで症例数や具体的な成功例を確認することで、そのクリニックの技術力を確認できます。

実績の確認と合わせて、口コミでの評価も確認しておくと良いでしょう。

日本美容外科学会に所属しているか

在籍している医師が日本美容外科学会に所属しているかどうかも、クリニック選びの重要なポイントの一つです。

日本美容外科学会に所属している医師は、美容外科の専門的な知識と技術を持つプロフェッショナルです。

学会に所属しているクリニックは定期的に最新の技術や情報を取り入れ、常に高水準の治療を提供できるよう努めています。

所属している団体や学会についてはクリニックの公式ホームページにある医師のプロフィールで確認できることが多いため、ぜひ調べてみてください。

アフターフォロー体制が整っているか

施術後のアフターフォロー体制が整っているかどうかも、クリニック選びの重要なポイントです。

美容施術後には、経過観察や必要に応じた修正治療が必要になる場合があります。

アフターフォローがしっかりしているクリニックなら、術後のトラブルも迅速かつ適切に対応してくれます。

また定期的な検診やケアが受けられるクリニックを選ぶことで、長期的な結果にも満足できるでしょう。

注入したヒアルロン酸が定着するまでにやってはいけないこと

ヒアルロン酸 吸収されない

注入したヒアルロン酸が定着するまでにやってはいけないことは以下の2つです。

  • 血行が良くなる行動
  • 患部への刺激

ここでは上記2つについてそれぞれ解説します。

血行が良くなる行動

ヒアルロン酸が定着するまでは、血行が良くなる行動は控えましょう。具体的には激しい運動やサウナ、岩盤浴、飲酒などが挙げられます。

これらの行動は赤みや腫れ、痛み、内出血などの副作用を引き起こす恐れがあります。

患部への刺激

ヒアルロン酸を注入した部分を触ったり揉んだりする行為もやめましょう。注入部分を触ることでヒアルロン酸の形が変化し、見た目が凸凹になることがあります。

さらに患部を触ることで感染症を引き起こす恐れもあるため、ヒアルロン酸が定着するまでは気になっても触らず安静に過ごすようにしましょう。

ヒアルロン酸の吸収に関するよくある質問

ヒアルロン酸 吸収されない

ヒアルロン酸の吸収に関するよくある質問をまとめました。

  • ヒアルロン酸の吸収を早める方法はある?
  • ヒアルロン酸が溶けるまでの時間は?
  • ヒアルロン酸が吸収されにくい場所はある?

ここでは上記3つの質問についてそれぞれ解説します。

ヒアルロン酸の吸収を早める方法はある?

結論として、ヒアルロン酸の吸収を早める方法はありません。

しかしヒアルロン酸注射で満足のいく施術結果にならなかった場合は、ヒアルロン酸溶解注射でヒアルロン酸を除去することは可能です。

ヒアルロン酸溶解注射は、ヒアルロン酸治療部位に注射することでヒアルロン酸を分解・溶解し、体内に吸収させるもので、数日から数週間程度で元の状態に戻すことができます。

ヒアルロン酸が溶けるまでの時間は?

ヒアルロン酸溶解注射をした場合、ヒアルロン酸が溶けるまでの時間は24〜48時間程度が目安となります。

ヒアルロン酸の量や種類によっては、複数回の注射が必要になる場合もあります。

ヒアルロン酸が吸収されにくい場所はある?

ヒアルロン酸が残りやすいケースとして、皮膚の浅いところへの注入が挙げられます。

例えば涙袋は皮膚の薄く浅い部分に注入するため、他の部位と比べて効果が持続しやすいです。

まとめ

ヒアルロン酸は一般的に数か月~数年で体内に吸収されるとされていますが、注入後に被膜形成が起こると数年単位でヒアルロン酸が残ることがあります。

注入部位や注入量によっては、10年以上もヒアルロン酸が残っているケースもあります。

ヒアルロン酸の効果持続期間を延ばすためには、ヒアルロン酸を押しつぶさないこと、硬さのあるヒアルロン酸を使用すること、再注入を適切な頻度で行うことなどが重要です。

今泉スキンクリニックでは、約1年効果が持続するアラガン社のヒアルロン酸をはじめ、ガルデルマ社製のレスチレンシリーズなど数多くの高品質なヒアルロン酸製剤を使用したヒアルロン酸注射を行っています。

他院修正にも対応しているため、他院でのヒアルロン酸注射で満足のいく結果が出なかった方はぜひ当院までお気軽にご相談ください。

#ヒアルロン酸注射 #ヒアルロン酸注入