「ヒアルロン酸注射で注意すべき副作用は?」
「ヒアルロン酸に危険性はあるの?」
「ヒアルロン酸を受けたいけど、失敗や後悔は避けたい…」
こんな疑問やお悩みをお持ちの方は多いでしょう。
さまざまな試験でも安全性や有効性が評価されているヒアルロン酸注射(ヒアルロン酸注入)ですが、医療行為である以上、副作用やリスクがあります。
ヒアルロン酸注射は大切な顔や体に施す治療だからこそ、メリットだけでなく副作用やリスクについても、自分でしっかりと理解しておくことが大切です。
この記事では、ヒアルロン酸注射で起こることがある副作用について「頻度の高いもの」「一定の確率で起こるもの」「極めてまれなもの」に分けて、詳しく解説します。
ヒアルロン酸注射後の受診の目安、失敗を回避するためのポイントなどもあわせて紹介しますので、ぜひ最後までお読みいただき、参考にしてみてください。
最終更新日:2026年5月27日
ヒアルロン酸とは?成分の安全性について

ヒアルロン酸は、人の体内にも存在するムコ多糖類の一種で、皮膚や関節、眼球などに広く含まれ、組織の保水と弾力維持を担っている成分です。
ヒアルロン酸そのものは高い生体適合性を持っており、拒絶反応を起こすことはまれだとされています。
美容医療で用いられるヒアルロン酸製剤の場合、天然のヒアルロン酸そのものではなく、自然分解されにくくするために「架橋」と呼ばれる加工が施されています。
架橋技術の精度が低い安価な製剤や、不純物の除去が不十分な製品を使用すると、体内で遅れてアレルギー反応が現れたり、慢性的な炎症を引き起こしたりする原因となる可能性があるため、質の高い製剤を選ぶことが大切です。
ヒアルロン酸注射で起こることがある副作用

ヒアルロン酸は本来、私たちの体内にも存在する成分ですが、ヒアルロン酸注射は医療行為である以上、リスクをゼロにすることはできません。
ただし、副作用といってもさまざまで、ほとんどの方に見られる軽微な副作用もあれば、極めてまれではあるものの注意が必要な副作用もあります。
- 頻度の高い副作用
- 一定の確率で起こることがある副作用
- 極めてまれな副作用
ここでは、施術後に起こり得る副作用を上記の3つに分けて詳しく解説します。
頻度の高い副作用
注入直後から数日以内に見られる反応の多くは、組織が刺激を受けたことによる一時的な反応です。
これらは通常、特別な処置は必要なく、数日〜1週間程度で自然に軽快するため、過度に心配する必要はありません。
赤み
注射針を刺すことによる刺激で、針穴周辺に一時的な赤みが現れることがあります。
通常は数時間から数日程度で自然に落ち着くことがほとんどです。
気になる場合はファンデーションでカバーも可能ですが、当日は施術部位のメイクは避け、24時間経ってからにしましょう。
腫れ・むくみ
ヒアルロン酸注射後の腫れ・むくみは比較的よく見られる反応で、個人差がありますが、通常は3〜4日程度で目立たなくなり、長くても1週間ほどで落ち着いていきます。
施術当日の過度な飲酒、激しい運動、長時間の入浴やサウナは血行を促進して腫れを悪化させる要因となるため、控えましょう。
軽い痛み
施術では針を皮膚に刺すため、一時的にチクッとした痛みを感じることがあります。
また、施術後に筋肉痛に似た痛みが起こることがありますが、数時間〜数日ほどで治まることが一般的です。
ヒアルロン酸注射は麻酔なしでも受けられますが、希望すれば麻酔も使用可能です。痛みに敏感な方は、前もってカウンセリング時に伝えておくといいでしょう。
違和感
ヒアルロン酸注射後、注入部位のツッパリ感や異物感、表情の動かしにくさを覚えることがあります。
1週間程度経つと、ヒアルロン酸が注入されたことによる変化に慣れてくることが多いです。
ただし、痛みが続いたり、違和感が消えない場合は、施術を行った医師に相談することをおすすめします。
一定の確率で起こることがある副作用
ヒアルロン酸注射では内出血やしこりなどが起こる場合があります。
多くは適切な経過観察で改善しますが、状態によっては修正や追加処置が必要になるケースもあります。
内出血
注射針が皮下の毛細血管に当たることで、内出血が起こることがあります。
翌日以降で現れやすく、打撲によるあざと同様、時間の経過とともに色が変わって1〜2週間ほどで薄くなっていきます。
また、血をサラサラにする薬を服用している方や、元々血が出やすい方の場合、皮下に血液がたまって「血腫」ができることがあります。
血腫も自然に吸収されるものの、場合によっては数か月かかることもあり、気になる場合は一度クリニックで相談しましょう。
内出血が気になる場合は、通常のコンシーラーやファンデーションで内出血をカバーすることが可能です。
心配な場合は、数日間人に会わないようにスケジュールを調整することを検討しましょう。
しこり
ヒアルロン酸が局所に偏って残ると、触れた際にしこりのように感じることがあります。
注入量が多すぎる、注入位置が深すぎる・浅すぎる、製剤が均等に広がっていない、製剤の選定ミスなどが主な原因です。
時間の経過で馴染んでいくこともありますが、改善しない場合は溶解注射(ヒアルロニダーゼ)で溶かして除去するか、違和感や症状がなければ経過観察することもあります。
左右非対称
左右に同量を注入しても、もともとの骨格・脂肪量・表情筋の使い方の違いによってわずかな差が出ることがあります。
施術直後はまだ製剤が馴染みきっていないため、2〜4週間ほど経ってから仕上がりの状態を判断し、明らかな左右差が残る場合は、経過観察を経てタッチアップ(追加注入)や溶解注射での微調整が可能です。
施術箇所が青く見える(チンダル現象)
ヒアルロン酸注射後、注入した製剤の色が透けて青く見える「チンダル現象」が起こることがあります。
チンダル現象は、皮膚が薄い部位(主に目の周り)で施術を行った場合に起こりやすい傾向にあります。
軽度なら時間経過で改善する場合もありますが、目立つ場合は溶解注射で修正するケースもあります。
チンダル現象は医師の技術力が大きく影響するため、部位ごとの皮膚の厚みや適切な層を理解している医師かどうかをしっかり見極めましょう。
極めてまれな副作用
ヒアルロン酸注射では、頻度は非常に低いものの、重篤な合併症が報告されています。
特に血管内へ薬剤が入り込むことで起こる血流障害は、皮膚壊死や視力障害につながる可能性があり、早急な対応が必要です。
発生率は低いものの、万が一起きた際には迅速な診断と処置が重要なため、事前にリスクを把握しておきましょう。
痛みが続く
通常の軽い痛みは数日で落ち着くのが一般的ですが、痛みが長く続く場合は、神経が傷ついていたり、炎症や感染症の可能性があります。
一度施術を受けたクリニックに連絡して、原因に応じた処置を受けましょう。
感染
ごくまれですが、注入時や注入後に細菌が皮下に侵入することで感染が起こることがあります。
赤みや熱感、腫れ、膿などが主な症状で、施術直後だけでなく数週間後に発症するケースも報告されています。
軽症なら抗生物質で改善することがありますが、状態によってはヒアルロン酸の溶解や切開処置が必要になることもあるため、感染が考えられる場合は早めの受診が重要です。
血管閉塞(皮膚の壊死・視力障害・失明)
極めてまれではあるものの、ヒアルロン酸注射でもっとも注意が必要なのが、血管閉塞の合併症です。
ヒアルロン酸が血管内へ入り込んだり、周囲から血管を強く圧迫したりすることで血流障害が起こり、皮膚へ十分な酸素が届かなくなって、最悪の場合は皮膚の壊死や失明が起こることがあります。
万が一、血管閉塞が見られた場合は、速やかに溶解注射を使ってヒアルロン酸を溶解する治療を行います。
異常を感じた際は自己判断せず、できるだけ早く施術を受けたクリニックへ連絡してください。
ヒアルロン酸注射で重篤な副作用が起きる確率はどのくらい?

ヒアルロン酸注射で報告される副作用は軽度なものが大半で、重篤な合併症の発生は極めてまれだとされています。
2023年のシステマティックレビューでも、ヒアルロン酸注射後に報告される有害事象の多くが一過性の軽度〜中等度症状であり、重篤な合併症は低頻度であることが示されています。
(参考:Ioannis Kyriazidis, Georgia-Alexandra Spyropoulou, George Zambacos, Anna Tagka, Hinne A Rakhorst, Konstantinos Gasteratos, Juan Enrique Berner, Apostolos Mandrekas『Adverse Events Associated with Hyaluronic Acid Filler Injection for Non-surgical Facial Aesthetics: A Systematic Review of High Level of Evidence Studies』)
別の試験でも、安全性や有効性が確認されており、重篤な合併症はまれという結果が出ています。
(参考:Alaa Safia, Uday Abd Elhadi, Shlomo Merchavy, Ramzy Batheesh, Naji Bathish『Efficacy and Safety of Hyaluronic Acid Fillers for Midface Augmentation: A Systematic Review and Meta-Analysis
』)
ヒアルロン酸注射の副作用を防ぐためのクリニックでの取り組み

クリニックでは、ヒアルロン酸注射の副作用を防ぎ、安全性に配慮した施術にするために以下のようなさまざまな取り組みを行っています。
| 取り組み | 内容 |
|---|---|
| カニューレの使用 | 先端が丸い針を使用し、血管損傷や内出血リスクを軽減 |
| 逆血確認 | 注入前に血液の逆流がないか確認し、血管内注入リスクを下げる |
| 注入スピードや力加減の調整 | 少量ずつゆっくり注入し、血管への圧力を抑える |
| 皮膚色の確認 | 白色変化やまだら模様など、血流障害の初期サインを細かくチェック |
| 解剖学を踏まえた注入 | 血管や神経の走行を理解したうえで適切な層へ注入 |
| アフターフォロー体制 | 異常時に迅速対応できる体制を整備 |
ヒアルロン酸注射で失敗が起きた場合の対処法

失敗の内容にもよりますが、ヒアルロン酸注射は修正が可能です。
しこりや凹凸が残った場合は溶解注射で溶かしたり、バランスが悪い場合は少量の追加注入で馴染ませることもあります。
また、ヒアルロン酸は時間の経過によって自然に吸収されるため、目立たないようであれば吸収されるのを待つのも選択肢です。
ヒアルロン酸注射後の副作用で受診は必要?注意すべきサイン

ヒアルロン酸注射後には、赤みや軽い腫れなど一時的な反応が出ることがあります。
しかし、中には早急な受診が必要な症状もあるため、「正常なダウンタイム」と「危険なサイン」を見分けることが重要です。
| 症状 | 正常な反応 | 受診が必要なサイン |
|---|---|---|
| 赤み | 数日で改善する軽い赤み | 強い熱感や赤みの拡大 |
| 腫れ | 数日〜1週間程度の軽い腫れ | 急激な腫れや強い圧痛 |
| 内出血 | 紫〜黄色へ変化し自然吸収 | 範囲が広がる・強い痛みを伴う |
| 痛み | 押した時の軽い痛み | ズキズキした強い痛み |
| 皮膚の色の変化 | 軽い赤み程度 | 白色・紫色・黒色変化 |
| 視覚症状 | 基本的になし | 視野異常・視力低下・かすみ |
| しこり | 軽度で徐々になじむ | 赤みや熱感を伴うしこり |
特に血管閉塞や感染は、初期対応の早さが重要であるため、不安な症状がある場合は自己判断せず、施術を受けたクリニックへ相談してください。
→ヒアルロン酸注射のダウンタイムはいつまで?注入部位ごとの症状について解説
【部位別】ヒアルロン酸で起こり得るリスクや注意点

ヒアルロン酸注射は部位ごとに血管や皮膚の厚みが異なるため、起こりやすい副作用や注意点も変わります。
特に鼻や額、眉間、ほうれい線などは血流障害リスクが高いため、解剖学を理解した医師による施術を受けることが重要です。
ここでは、代表的な注入部位ごとのリスクや注意点を紹介します。
| 部位 | 起こり得るリスク・注意点 |
|---|---|
| 額 | 血管閉塞リスクが比較的高い部位。浅い層への注入では凹凸が目立つこともある |
| ほうれい線 | 血管閉塞リスクに注意が必要な部位。過剰注入で不自然な膨らみにつながるケースがある |
| 涙袋 | チンダル現象やむくみが起こりやすい。皮膚が薄いため繊細な注入技術が必要 |
| 鼻 | 血管閉塞や皮膚壊死、失明リスクが報告されているため注意が必要な部位 |
| 顎 | 過量注入で不自然な輪郭(しゃくれて見える、顎が長く見える)になる場合がある |
ヒアルロン酸注射を打ち続けること自体のリスクはある?

注入したヒアルロン酸は時間とともに体内に吸収されるため、適切な頻度・量を守って打ち続ける場合であれば、基本的には問題ないとされています。
ただし、短期間で繰り返し注入したり、過剰量を入れ続けたりすると、不自然な膨らみや輪郭変化につながることがあります。
「少し気になるから追加」を繰り返すと、本人が気づかないうちに入れすぎになってしまうケースもあるため、顔全体のバランスや加齢変化を踏まえて必要量を見極めることが大切です。
今泉スキンクリニックでも、その場限りの変化ではなく、長期的な美しさを意識した注入設計を重視しています。
→ヒアルロン酸をやめたらどうなる?後悔しないためにできることも紹介
ヒアルロン酸注射でのリスク・失敗を避けるためのポイント

ヒアルロン酸注射の失敗を避け、リスクを抑えるためには、いくつかのポイントに注意することが大切です。
以下で、押さえておきたい8つのポイントを紹介します。
| ポイント | 詳細 |
|---|---|
| 自分の要望を明確に伝える | 理想のイメージの写真や避けたい印象を具体的に共有し、認識のズレを防ぐ |
| 高品質なヒアルロン酸製剤を選ぶ | 厚労省承認やFDA承認製剤は安全性データが豊富 |
| 安さだけで選ばない | 極端な低価格は製剤や医師の技術力、施術体制に差がある可能性がある |
| 経験豊富な医師を選ぶ | 解剖学や注入技術への理解がリスクや仕上がりに影響する |
| リスク説明が十分か確認する | 副作用や修正対応について説明があるか確認 |
| 全体バランスを重視する | 一部分だけでなく顔全体との調和を考える |
| 入れすぎに注意する | ヒアルロン酸が馴染んだ状態を見てから追加するか判断し、適量で止める |
| アフターフォロー体制を確認する | 緊急時や修正時に対応可能か確認 |
| アフターケアを守る | 飲酒や強いマッサージを避けるなど指示を守る |
ヒアルロン酸注射についてのよくある質問

ここでは、ヒアルロン酸注射についてのよくある質問と回答を紹介します。
Q:ヒアルロン酸注射を受けない方がいい人はいる?
A:ヒアルロン酸注射は幅広い方に行われている施術ですが、体質や健康状態によっては注意が必要なケースがあります。
特に、妊娠中・授乳中の方、重度のアレルギー歴がある方、自己免疫疾患のある方などは慎重な判断が必要です。
施術可否については医師が診察のうえ判断するため、まずは一度カウンセリングで相談してみましょう。
Q:ヒアルロン酸注射後にやってはいけないことはある?
A:施術後の以下の行動は、腫れ・内出血・形状の乱れにつながったり、感染リスクを高めたりするため、避けましょう。
- 施術部位への当日のメイク(24時間程度経ってから可能)
- 激しい運動・長時間入浴・サウナ・大量飲酒
- 注入部位を強く揉む・押す
- うつ伏せ寝・施術部位への圧迫
- 自己流のマッサージや美顔器の使用
Q:ヒアルロン酸注射でしこりができたらどうすればいいですか?
A:軽度のしこりであれば、時間の経過やマッサージで改善することがあります。
ただし、自己判断で強く揉んだりマッサージするのは避け、まずは医師に相談しましょう。
しばらく経っても明らかな硬さや凹凸が残る場合、溶解注射で溶解することが可能です。
Q:ヒアルロン酸注射の仕上がりが気に入らない場合は修正できますか?
A:ヒアルロン酸注射は、もしも失敗してしまった場合も修正が可能なことが特徴です。
タッチアップ(追加注入)で調整したり、溶解注射で部分的・全体的に溶解するなどして修正が可能です。
ただし、むくみや腫れが残った状態で判断すると正確な評価ができないため、仕上がりの最終判断は2〜4週間経ってから行います。
まとめ
ヒアルロン酸注射は複数の研究で安全性や有効性が評価されている治療法ですが、内出血や腫れなどの軽い副作用のほか、極まれに血管閉塞や感染症などの重い副作用が起こる可能性があります。
副作用や合併症のリスクを抑えるためにも、施術を受ける前に、クリニックや医師の選び方、自己管理などを十分に理解したうえで施術を受けるようにしましょう。
今泉スキンクリニックでは、厚生労働省、FDAに認可されている製剤であるアラガン社のヒアルロン酸を使用し、施術を行っています。
また、ヒアルロン酸注射の経験豊富な医師が、一人ひとりの患者様に対して肌質、顔の黄金比などを考慮して、適切なヒアルロン酸をセレクトいたします。
ヒアルロン酸のリスクもしっかりとご説明させていただきますので、ヒアルロン酸注射に不安があるという方は、ぜひ今泉スキンクリニックまでご相談ください。
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