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ヒアルロン酸注射は副作用や後遺症のリスクも?適切な施術を受けるためのポイントも合わせて紹介

ヒアルロン酸注入は、シワやたるみの改善に効果的で、鼻や唇の整形にも使われます。

しかし、ヒアルロン酸を使った施術には副作用が起こることもあるため、事前にリスクを確認しておくことが大切です。

この記事では、ヒアルロン酸注射の副作用について詳しく解説するとともに、正しいヒアルロン酸注射を受けるためのポイントもご紹介します。

ぜひ最後までお読みいただき、参考にしてください。

ヒアルロン酸注射の副作用

ヒアルロン酸 副作用

ヒアルロン酸注射は一般的に副作用が少ない美容施術ですが、体質や施術の方法によっては以下のような副作用が起こる可能性があります。

内出血

美容整形でヒアルロン酸注入を行う場合、皮膚に針を刺して注入します。この施術で内出血が起こることがありますが、通常は施術直後ではなく翌日以降に現れ、自然に消失します。

内出血とは、皮膚の下にある血管が破れて出血する状態のことです。出血はゆっくりと体に吸収され、通常は元に戻ります。

打撲と同様に、皮膚の表面が最初は青紫色で、徐々に黄色に変化し、通常は数日で治まります。

内出血は、皮膚が薄く、血管が多い部位への注射で起こりやすい傾向があります。

そのため、目の周りやほうれい線などの部位に注射をすると、内出血が起こりやすいと理解しておく必要があるでしょう。

ただし、通常のコンシーラーやファンデーションで内出血をカバーすることは可能です。心配な場合は、数日間人に会わないようにスケジュールを調整することを検討してください。

施術箇所が青く見える

ヒアルロン酸注入後、治療部位が青く見えることがあります。これは、注入した製剤の色が透けて見える「チンダル現象」と呼ばれる物理化学的な現象に起因します。

光が透過しやすく、皮膚が薄い部位(主に目の周り)で施術を行った場合に起こりやすくなります。

注入されたヒアルロン酸製剤は、皮膚の真皮層に適切に注入されると、徐々に体内に吸収されていきます。

しかし、チンダル現象が起こっている部分では、同製剤が皮膚の浅い部分に留まり続け、時間が経っても元の状態に戻りません。

腫れやむくみ

他の副作用として、腫れやむくみが出ることがあります。通常、これらの症状は3~4日で解消し、気にならなくなるはずです。

腫れやむくみの具体的な現れ方は、治療内容や個人の体質によって異なります。

治療後は、症状が落ち着くまで、治療部位に不要な刺激を与えないように注意し、患部を圧迫しないようにします。

体温が上がると血行が良くなり、症状が長引く可能性があるので、治療当日は激しい運動は控えた方がよいでしょう。

また、副作用を軽減するために、飲酒や入浴も避けるか、軽めにする必要があります。これらは禁止されているわけではありませんが、注意が必要です。

まれですが、2週間以上たっても腫れが引かないなど、症状が長く続く場合は、アレルギー反応の可能性があります。

違和感を覚えた場合は、すぐに医師の診察を受け、適切な処置をしてください。

強い痛みや違和感

施術では針を皮膚に刺すため、一時的にチクッとした痛みを感じることがあります。

顔は他の部位よりも敏感なため、一般的な予防接種や採血よりも若干強い痛みを感じる人が多くなります。

しかし、多くのクリニックでは施術前に局所麻酔を使用し、施術部位を冷却することで痛みを和らげることができます。

また、施術後、麻酔が切れた後に痛みや違和感が生じることもありますが、正しく施術が行われていれば、数日から1週間程度で気にならなくなるはずです。

痛みが続いたり、違和感が消えない場合は、施術を行った医師に相談することをおすすめします。

重篤な副作用が起きるリスクもあり?

ヒアルロン酸 副作用

ヒアルロン酸注射には、血管閉塞などの重大な副作用のリスクも存在します。正しい注入法では、ヒアルロン酸製剤は皮膚の真皮層に注入されます。

しかし、誤って血管に注入してしまうと、製剤による血管の圧迫により「血管閉塞」が起こることがあります。

血管閉塞は非常にまれですが、皮膚の壊死や失明のリスクが高まります。血管が閉塞すると血流が阻害され、皮膚への酸素や栄養の供給ができなくなります。

血流が滞ると、皮膚は赤や紫に変色することがあります。また、ニキビのような発疹や水ぶくれ、黒いかさぶたなど、明らかな異常が見られることもあります。

このような症状が現れたら、すぐに医師に相談し、適切な治療を受けるようにしましょう。

重篤な副作用の治療

一般的に、血管閉塞はヒアルロン酸溶解注射によってヒアルロニダーゼ製剤を注入することで解消することができます。

血管閉塞と同様に、感染症もまれではあるものの、重大な副作用として報告されています。

施術による感染は、免疫不全の人、重度の糖尿病患者、顔に多数の化膿したニキビや嚢胞がある人などに大量のヒアルロン酸を注射した場合に起こりやすいと言われています。

治療部位の周囲に「バイオフィルム」と呼ばれる真菌の膜が形成され、感染の原因となることがあります。

注射による感染が疑われる場合は、ヒアルロン酸溶解注射でヒアルロン酸製剤を溶かし、抗生物質で治療します。

ヒアルロン酸を打ち続けること自体のリスクは?

ヒアルロン酸 副作用

上述のように、ヒアルロン酸には副作用や危険性があるため、使用には注意が必要です。とはいえ、ヒアルロン酸を繰り返して打つこと自体に問題があるのでしょうか?

原則として、繰り返し注入すること自体による大きなリスクはありません。ヒアルロン酸は体内に存在する物質です。

一定期間が経過すると自然に分解・吸収されるため、繰り返し注射しても体内に蓄積されることはありません。

しかし、注入する部位や注入量、注入頻度によっては、注入部位の腫れや痛み、皮下出血、感染などの合併症が起こることがあります。

このような状態が続くと、組織の形態が変化し、治療効果が得られないことがあるでしょう。そのため、適切な注入量と注入回数を守り、医師の指示に従うことが重要です。

また、注入前に医師と十分なカウンセリングを行い、自分に合った治療法を選択するようにしましょう。

部位別に起こり得るリスク

ヒアルロン酸 副作用

ヒアルロン酸を継続的に注入することは問題ありませんが、注入のペースや量が過剰になると、リスクが高くなるケースもあります。ここでは、注入部位別のリスクを確認しておきましょう。

ほうれい線

ほうれい線への注入は、過剰な注入がない限り、大きなリスクはありません。ただし、ほうれい線の周囲には血管が走っているため、医師の知識と技術が非常に重要です。

注入後、口周りの筋肉は日常生活で頻繁に使われるため、一時的に違和感を覚えることがあります。しかし、正しく注入されていれば、数日で慣れます。

過剰な注入により血管の閉塞などが起こると、痛みが強くなったり、皮膚の色が青みがかった褐色に変化したりすることがあります。

異常な症状が出た場合は、早めにクリニックに相談することを検討してください。

涙袋

涙袋にヒアルロン酸を注入することで、目元が強調され優しい印象になります。しかし、涙袋は印象が大きく変わる部分なので、頻繁に過剰に注入することは避けなければなりません。

過剰に注入すると、目元の皮膚が透けて青白く見えたり、表情を変えていないのに常に涙袋が強調され、不自然で違和感のある表情になったりすることがあります。

鼻にヒアルロン酸を注入する場合、柔らかいヒアルロン酸を使用したり、注入量が多すぎると違和感の強い仕上がりになることがあります。

鼻の皮膚は顔の他の部分に比べて硬いため、柔らかいヒアルロン酸を注入すると、周囲の組織に流れ込んでしまい、不自然な形になってしまうことがあるのです。

そのため、硬くて形状を保持できる製剤を選ぶのが望ましいでしょう。また、過剰な注入を繰り返すと、鼻根が太くなり、不自然な鼻になることがあります。

あごへのヒアルロン酸注入は、比較的失敗やトラブルが少ないとされています。

ただし、あごは鼻と同じく皮膚が硬いため、柔らかいヒアルロン酸を使用すると周囲に流れてしまい、希望通りの仕上がりにならない可能性があります。

また、施術自体に問題がなくても、患者さん自身の不適切なセルフケアによって、思わぬ結果になることもあります。

頬に力を入れたり、化粧をするときに力を入れすぎたりすると、形が変わってしまうことが報告されています。

ヒアルロン酸注射で正しい治療を受けるためのポイント

ヒアルロン酸 副作用

ヒアルロン酸注入で失敗しないためには、以下のポイントを押さえておくことが重要です。

クリニックの選び方

まず、クリニックの選び方ですが、実績があり、カウンセリングが丁寧で、専門医が在籍しているクリニックを選ぶことが大切です。

過去の症例や口コミを確認し、施術を受ける人の希望をよく聞き、適切な提案をしてくれるクリニックを選びましょう。

また、トラブル時のアフターサービスが充実しているクリニックを選ぶようにすると安心です。

医師を選ぶ

医師を選ぶ際には、高い技術力と豊富な知識を持つ医師に施術してもらうことが大切です。詳しいカウンセリングに耳を傾け、丁寧に説明してくれる医師を選びましょう。

自己管理について

自己管理については、治療後のケア方法を守ることが求められます。いつもと違う症状が現れた場合は、早めにクリニックに相談しましょう。

また、部位ごとに適切な自己管理方法を学び、適切な生活習慣を送ることで、過度の負担や刺激を避けることができます。

まとめ

本記事では、ヒアルロン酸注射の副作用や後遺症のリスクについて詳しく解説しました。

ヒアルロン酸注射は、一般的に安全な美容法ですが、内出血や腫れなどの軽い副作用や、血管閉塞や感染症などの重い副作用が起こることがあります。

また、部位によって起こりうる異なるリスクも把握しておくことが大切です。

施術を受ける前に、クリニックや医師の選び方、自己管理などを十分に理解し、安心して施術を受けるようにしましょう。

今泉スキンクリニックでは、厚生労働省、FDAに認可されている製剤であるアラガン社のヒアルロン酸を使用し、施術を行っています。

また、アラガン社から認定指導医として認定されている院長が、一人ひとりの患者様に対して肌質、顔の黄金比などを考慮して、最適なヒアルロン酸をセレクトいたします。

ヒアルロン酸のリスクもしっかりとご説明させていただきますので、ヒアルロン酸注入に不安があるという方は、ぜひ今泉スキンクリニックまでご相談ください。