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ヒアルロン酸注入で起こるチンダル現象とは?メカニズムや対処法

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ヒアルロン酸注入は、シワやたるみの改善に効果的な美容施術として広く知られていますが、まれに『チンダル現象』と呼ばれる現象が発生することがあります。

チンダル現象とは、注入されたヒアルロン酸に光が反射し、青白く見える現象です。

これからヒアルロン酸注入を考えている人の中には、このチンダル現象を心配する人がいるかもしれません。

チンダル現象が起こる原因や対処法などについて知っておくことにより、チンダル現象を避けやすくなるでしょう。

この記事では、チンダル現象の概要や発生メカニズム、原因、さらには具体的な対処法について詳しく解説します。

ヒアルロン酸注入によるチンダル現象とは?

正面を向き、目元を押さえた女性の画像

ヒアルロン酸注入後にまれに起こる『チンダル現象』とは、具体的にどのような状態になるのでしょうか。

ここでは、チンダル現象が起こるメカニズムや原因などについて紹介します。

チンダル現象のメカニズム

チンダル現象とは、ヒアルロン酸を皮膚の浅い層に注入した際に体内にあるヒアルロン酸が透け、光が反射・散乱して青白く見える現象です。

青色の光は散乱されやすい性質を持つため、皮膚の表面が青白く見えるようになります。

また、皮膚の厚さや色なども影響しており、皮膚が薄く色が白い目の下に現れやすくなっています。

チンダル現象が起こる原因

チンダル現象はすべての患者さんに起こるわけではなく、以下のようなことが原因として考えられます。

  • 注入の深さや部位
  • 医師の技術不足
  • 使用されるヒアルロン酸の種類

チンダル現象を防ぐためには、ヒアルロン酸注入の知識と技術を持った医師の施術が必要です。

ヒアルロン酸注入でチンダル現象が発生するタイミングと放置するリスク

ペンとノートを持ち何を考えている女性の画像

チンダル現象はすべての人に現れるわけではありませんが、もしも現れた場合には適切な対処が必要です。

まずはチンダル現象が起こるタイミングや、対処せずに放置することにリスクがあるかどうかなどを知っておきましょう。

ここでは、いつからチンダル現象が起こるのか、放置するリスクはあるのかなどについて紹介します。

チンダル現象はいつから起こる?

チンダル現象は、ヒアルロン酸注入直後から数日以内に発生することが一般的です。

ただし個人差があり、注入直後だけではなく、施術から数週間経って現れるケースもあります。

目の下の薄い皮膚で現れた場合は特に目立ちやすいため、いつもと違う様子があればクリニックに早めに相談しましょう。

また、ヒアルロン酸注入後にすぐにチンダル現象と思われる症状が現れなくても、数週間後に現れることがあるため、しばらくは注意が必要です。

チンダル現象はいつまで続く?放置するリスクは?

チンダル現象を放置すると、青白い影が長期間にわたって残るリスクがあります。

注入したヒアルロン酸が体内に吸収されれば落ち着くこともありますが、場合によっては10年も残るケースも考えられます。

また、自然に吸収されるとしても約数か月~1年かかることもあるため、チンダル現象が現れたらできるだけ早めの対処を検討してみてください。

ヒアルロン酸注入でチンダル現象が起きた場合の対処法

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チンダル現象が現れてしまったとしても、クリニックでのアプローチやセルフケアなどで対処できるケースは少なくありません。

ここでは、チンダル現象の対処法としてヒアルロニダーゼやレーザー治療、セルフケアとして取り入れられるマッサージや冷却などについて紹介します。

ヒアルロニダーゼ

ヒアルロニダーゼはヒアルロン酸を分解する酵素で、チンダル現象を改善するための方法のひとつです。

ヒアルロン酸を注入した部位にチンダル現象が発生した場合、ヒアルロニダーゼを注射してヒアルロン酸を分解することで、チンダル現象独特の青白い影や不自然な見た目を解消へ導きます。

ヒアルロニダーゼの注入は5〜10分ほどと短時間で完了し、一般的には注射後の数日以内に効果が現れます。

効果の現れ方には個人差があり、人によっては1週間程度むくみが生じることもありますが、時間の経過によって徐々に吸収されるため心配ありません。

ただし、ヒアルロニダーゼにはアレルギー反応や皮膚炎のリスクがあります。

「失敗してもヒアルロニダーゼで溶かせば大丈夫」と考えるのではなく、チンダル現象が起こるリスクを避けるためにも信頼できるクリニックで施術を受けることが大切です。

レーザー治療

レーザー治療は、チンダル現象を軽減するために使われるもうひとつの方法です。

レーザーを用いてヒアルロン酸を分解することで、青白く見える現象を改善する効果が期待できます。

レーザー治療は肌への負担が少なく、ダウンタイムを抑えられる点がメリットです。

効果は施術後の数日~数週間で少しずつ現れるようになります。

レーザー治療の場合、2~3回程度の施術が必要になることが多いです。また、チンダル現象が重度の場合はさらに複数回の治療が必要になる場合もあります。

詳しい治療方針はチンダル現象の状態によって異なるため、医師と相談して適切なスケジュールを立てるようにしましょう。

マッサージや冷却

セルフケアとしてマッサージや冷却を行うことも効果を発揮する場合があります。

マッサージによってヒアルロン酸を均一に広げ、散乱する光の量を減らすことで、見た目の改善が期待できるでしょう。

ただし、強すぎるマッサージは注入したヒアルロン酸の位置をずらしてしまう可能性もあるため、『優しく、円を描くように』を意識しましょう。

マッサージする場合は、自己判断ではなく医師に相談して正しい方法で行うことが大切です。

冷却は炎症や腫れを抑え、光の反射軽減に役立ちます。

ただし、「チンダル現象が気になるからずっと冷やしておこう」と考えるのはNGです。

冷やすなら短時間で、かつ、氷やアイスノンなどを直接皮膚に当てないように行いましょう。

なお、セルフケアを続けてもチンダル現象が長引く場合は、クリニックへ相談してみることをおすすめします。

ヒアルロン酸注入によるチンダル現象を予防するコツ

IDEASと書かれたブロックと紙とペンの画像

チンダル現象は必ず起こるものではありませんが、起こらないとも断言できません。

しかし、できるだけ予防する方法はあるため、ヒアルロン酸注入を検討している人はぜひ取り入れてみてください。

ここでは、ヒアルロン酸注入によるチンダル現象を予防するコツを紹介します。

技術の高い医師に施術してもらう

チンダル現象を防ぐためには、高い技術を持つ医師の施術を受けることが大切です。

ヒアルロン酸注入は単に薬剤を注入すればいいわけではなく、皮膚の厚さや部位ごとの違いを考慮し、適切な深さに注入する必要があります。

適切ではない深さの層に注入すると光が散乱しやすく、チンダル現象が発生するリスクが高まってしまうためです。

その点、経験豊富な医師は、適切な注入量と深さを見極めながら施術できるため、そのようなリスクを抑えやすくなります。

信頼できるクリニックや実績のある医師を選ぶことで、チンダル現象の発生を防ぎやすくなるでしょう。

医師としっかりコミュニケーションをとる

医師の技術に加え、事前のカウンセリングで自分の希望を伝えたり、リスクをよく理解したうえで施術を受けるなど、患者さん自身の意識も重要です。

ヒアルロン酸注入に限ったことではありませんが、医師と十分に意思疎通ができていないと「イメージと違った」「説明されたような仕上がりにならなかった」などの後悔につながりかねません。

「こうなりたい」という理想だけでなく「こういう仕上がりは避けたい」といった避けたいイメージも事前に共有しておくと、失敗を避けやすくなるでしょう。

また、医師はチンダル現象を避けてきれいな仕上がりにできるよう、患者さん一人ひとりの症状に適した方法を提案してくれるため、アドバイスに耳を傾けることも大切です。

ヒアルロン酸の種類を確認する

チンダル現象の予防には、注入するヒアルロン酸の種類選びも重要です。

ヒアルロン酸には分子量や粘性が異なるさまざまな種類があり、選ぶ製品によってはチンダル現象が起こりやすくなる可能性があります。

高分子量のヒアルロン酸や粘度の高い製品は光を散乱しやすく、浅い層に注入されると青白く見える現象が発生しやすいため、選択時には医師としっかり相談する必要があるでしょう。

逆に、分子量が小さく粘度が低いタイプのヒアルロン酸は、皮膚になじみやすく、チンダル現象を防ぎながら自然な仕上がりが期待できます。

施術前には使用するヒアルロン酸の種類を確認し、医師に最適な製品を選んでもらうようにしましょう。

まとめ

チンダル現象は、ヒアルロン酸注入後にまれに発生し、特に目の下への注入後に起こる可能性が高い現象です。

青白くなった部分を見て「どうしよう」と焦るかもしれませんが、適切な対処で症状の改善が可能なため、ぜひクリニックへ相談してみてください。

また、チンダル現象を予防するためには医師の技術が重要であり、信頼できるクリニックや経験豊富な医師を選ぶことが鍵になります。

今泉スキンクリニックではチンダル現象にも十分注意した施術を心がけ、高品質のヒアルロン酸注射を提供しています。

チンダル現象についてご心配があれば、カウンセリングでお気軽にご相談ください。

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