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マイクロボトックスとボトックスの違いは?それぞれの効果も紹介

美容医療を手軽に受けられるようになったきっかけとも言われているボトックス注射は、表情ジワを改善させることや、エラ張りを改善させることで定期的に受けている方も多い施術です。

では、ボトックス注射と同じ製剤を使用して行われる施術に、マイクロボトックスリフトという施術があるのをご存じですか?

名前は聞いたことがあっても、具体的にどういう施術なのか、ボトックス注射との違いがわからないという方も多いのではないでしょうか。

この記事では、マイクロボトックスとボトックスの違いと、それぞれの施術の効果を紹介します。

マイクロボトックスリフトとボトックス注射の違い

マイクロボトックス ボトックス 違い

マイクロボトックスリフトとボトックス注射には、以下のような違いがあります。

マイクロボトックスリフトボトックス注射
注入する層真皮層から筋膜にかけて筋膜下の筋肉層
注入する範囲全顔、首、デコルテ額、眉間、目尻、口周り、エラ、首筋、脇、ふくらはぎ
効果シワ、小ジワ、軽度のたるみ、首の横ジワ、鼻表情筋が原因のエラ・シワの改善、ワキガ、部分痩せ
効果持続期間約3~4ヵ月約3~4ヵ月
リスクや副作用内出血、注射針によるふくらみ内出血、腫れ、左右差、不自然な表情になるなど

大きな違いは、マイクロボトックスリフトでボトックスを注入する層は、真皮層から筋膜にかけてで、ボトックスで注入する筋肉よりも浅い部分となることです。

マイクロボトックスは、ボトックスに比べて浅い層に広く注入します。筋肉層まで注入しないため、顔の筋肉が不自然に動かなくなってしまうようなことはありません。

ボトックス注射を真皮層や筋膜へ注入するマイクロボトックスは、小ジワや軽いたるみであれば改善可能なことや、皮脂の分泌を抑制してニキビを改善させることで、注目されている施術です。

なお、当院のマイクロボトックスリフトとボトックス注射について、詳しくはこちらのページをご覧ください。

マイクロボトックスリフト

ボトックス注射

マイクロボトックスリフトの効果

マイクロボトックス ボトックス 違い

ここからは、マイクロボトックスリフトの効果について詳しく紹介します。

目元のちりめんジワ改善

目元にできるシワは、眼輪筋が原因の表情ジワと、表皮や真皮の加齢によって起こるちりめんジワがあります。表情ジワにはボトックス注射が効果的ですが、ちりめんジワにはマイクロボトックスが効果を発揮します。

ちりめんジワは、表皮や真皮が加齢によってさまざまな方向に細かくシワになる症状で、まるで紙をぐちゃぐちゃにしたようなシワであることから、ちりめんジワと呼ばれます。

マイクロボトックスリフトは、微量のボトックスを表皮内に細かく注入していく施術で、表皮内にボトックスを注入することによって、筋肉の働きは温存したまま皮膚表面をなめらかにします。

軽いたるみ改善

たるみの原因は、皮膚の弾力が減少することや、皮下脂肪が増減することなどが挙げられますが、大きく影響するのは筋肉の衰えです。

顔の筋肉は、挙上筋(上に持ち上げる筋肉)と下制筋(下に引っ張る筋肉)がありますが、加齢とともに重力に逆らえなくなることで、挙上筋は衰え、下制筋は過剰に収縮するようになります。

たるみが起こり始めた初期の状態であれば、マイクロボトックスを表情筋の表層にのみ注入することで、たるみを自然に改善させることができます。その際、表情筋には影響を及ぼさないため、表情が作りにくくなるなどの副作用の心配はありません。

また、マイクロボトックスの特徴として、広範囲に注入できるため、頬や口元だけではなく、首筋からデコルテなどの広い範囲のたるみを改善できます。

ニキビ改善

ニキビは、毛穴の閉塞、皮脂の過剰分泌、アクネ菌の増殖が重なり合うことで、炎症を強く起こしていきます。

ターンオーバーが正常に行われないことで、古い角質が剥がれ落ちずに毛穴が詰まってしまうと、皮脂が肌の表面に出られずに毛穴の中に蓄積されていきますが、毛穴の中にいるアクネ菌は皮脂を栄養とするため、徐々に繁殖して炎症を起こすのです。

マイクロボトックスリフトは、真皮層へ注入することで皮脂腺が活発になっている状態を抑制します。さらに、汗腺の働きも抑える効果があるため、ニキビや顔汗を改善させ、なめらかでべたつきのない肌に導きます。

肌質改善

真皮内では、美肌を構成するコラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸が線維芽細胞によって生成されていますが、20歳をピークに線維芽細胞は減少しはじめ、コラーゲンなどが生成される数も減っていきます。

美肌成分が生成されなくなることで、シワやたるみ、肌質の変化といった肌の老化現象が起こり、肌トラブルも多く発生するようになります。

マイクロボトックスリフトは、一般的なボトックス注射で注入するよりも広く注入するため、約30~40か所に注射針を刺すことになります。

真皮層に針を刺すことで、線維芽細胞を刺激し、創傷治癒効果が働きコラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸を生成する力を助けて、肌質を改善させられます。

ボトックス注射の効果

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次に、ボトックス注射の効果について詳しく紹介します。

表情ジワによるシワ改善

笑ったり怒ったりしたときにできるシワを表情ジワと呼び、顔にある表情筋が伸縮することで皮膚にシワが寄ります。表情ジワができる部分として、以下のような部位が挙げられます。

  • 眉間
  • 鼻の付け根(バニーライン)
  • 目尻
  • 目の下
  • 唇の上
  • あご(梅干しジワ) 

ボトックス注射は、ボトックスを表情筋に注入することで、筋肉の働きを抑制するため、表情筋の動きを止めてシワを目立ちにくくさせます。

ただし、表情筋が原因ではない無表情のときでも現れているほうれい線などのシワは、ヒアルロン酸がおすすめであるケースもあります。

表情ジワも、時間が経つと表情を作ったときだけではなく、無表情のときでも深く刻まれてしまうことになるため、早めの対処が必要です。

エラ張りの改善

エラ張りは、耳の付け根から顎にかけたラインがまっすぐになっていて、広がっている状態のことで、男性的に見えることもあるためコンプレックスを感じている方も多いです。

エラが張っている原因として、骨格の問題と筋肉の問題が挙げられます。骨格が問題である場合は、歯列矯正や外科的な手術をする必要があります。

筋肉が原因である場合は、咀嚼する際に使用する咬筋(こうきん)が発達しすぎていることが原因です。その場合、咬筋にボトックスを注射することで、発達しすぎた筋肉を委縮させます。

過度に緊張状態にある咬筋を縮小することによって、小顔効果が期待できます。また、咀嚼には他の筋肉を使用するため日常生活に支障をきたすこともありません。

部分痩せ

過去にスポーツをしていた方や、ヒールを履く機会が多い方は、ふくらはぎの筋肉が発達しすぎて足が太く見えてしまうことがあります。

しかし、ふくらはぎの筋肉はダイエットをして細くすることが難しく、鍛えてしまうと反対に筋肉がついてより太くなってしまうのです。

ボトックス注射を、発達しすぎたふくらはぎの腓腹筋(ひふくきん)に注射することで、筋肉を退縮させてふくらはぎをほっそり見せられます。

多汗症の改善

多汗症の原因は解明されていないことも多いのですが、交感神経と副交感神経のバランスが乱れていることが汗を出す原因になっています。

交感神経が優位に働いているときに汗が出ることから、多汗症の患者さんはリラックス状態で活発になる副交感神経よりも、交感神経が活発になっているのです。

汗が出る場所として、手のひら、額、足の裏、脇など、さまざまな場所が挙げられますが、ボトックス注射を打つことで汗を出す神経伝達物質をブロックし、コントロールできます。

なお、多汗症とは違うと言われるわきがにも効果を発揮するため、自分ではコントロールできない臭いに悩んでいるという方にもボトックス注射はおすすめです。

肩こりや頭痛の改善

肩こりは、首の付け根から背中にかけて広がっている僧帽筋(そうぼうきん)群が、過度に緊張していることによって起こります。

僧帽筋群にボトックス注射をすることで、筋肉の緊張を和らげて肩こりが解消されます。肩こりが解消されることで、肩こりが原因の頭痛も良くなることがあります。

マイクロボトックスリフト・ボトックス注射で使用する製剤の種類

マイクロボトックス ボトックス 違い

ここからは、マイクロボトックスリフトとボトックス注射で使用する製剤の種類を2つご紹介します。

ボトックスビスタ®

ボトックスビスタ®は、厚生労働省承認品であるボツリヌストキシンを使用した注射で、一般的にボトックスと呼ばれる施術は、ボトックスビスタ®の製剤名が施術名になっているのです。

2009年に厚生労働省が認可している国内唯一の製剤で、日本人にとって安全な製剤であることが証明されているのが特徴です。

NABOTA(ナボタ)

NABOTAは、韓国のデウン社が製造したボツリヌストキシン製剤で、韓国のKFDA(韓国食品医薬品安全庁)で認可されているとともに、世界で安全基準や品質基準が厳しいとされているFDA(アメリカ食品医薬品局)にも認可されているのが特徴です。

ボトックスビスタ®以外でFDAに認可されている唯一の製剤で、大韓民国新薬開発賞「技術輸出賞」を受賞したこともあります。

まとめ

マイクロボトックスリフトは、ボトックス注射で使用されるものと同じ製剤を、浅い層に広範囲で注入することで、初期のシワやたるみを改善させ、肌質も若々しく生まれ変わる施術です。

一方でボトックス注射は、筋肉に作用することで筋肉の動きを止め、シワを改善させたり肩こりを改善させたりする作用があります。

どのような効果を期待するかによって、選ぶ施術が変わってくるため、どちらも扱っているクリニックでカウンセリングを受けることをおすすめします。

今泉スキンクリニックでは、院長が日本でも数少ないボトックスの認定指導医として、セミナーや勉強会で講師を務めています。

マイクロボトックスリフトの考案者から直接指導を受けていることで、高レベルの施術を提供させていただいております。

マイクロボトックスリフトやボトックス注射の施術を検討している方は、ぜひ今泉スキンクリニックまでご相談ください。