シミができる原因は?理由と対策を種類別に紹介

片手で頬に化粧品を塗っている白い肌の女性の画像

シミができる原因を詳しく知っていますか?

なぜシミができるのか、理由がわかればこれ以上シミを増やさないことにつながります。

また気になるシミを消したい場合も、原因がわかれば適切なアプローチが可能です。

この記事では、シミができるメカニズムと原因、さらにシミの種類別の詳しい対策や治療法を紹介します。

シミの原因を知って対策したい人、シミの種類別の治療を知りたい人は、ぜひ参考にしてください。

シミができるメカニズム

シミを気にして鏡を見る女性の画像

シミの元になるのはメラニンという色素です。

メラニン自体は本来紫外線の光を吸収して、肌を守ってくれる役割を持っています。

紫外線を浴びると、肌の内部のメラノサイトでメラニン色素が生成されますが、通常は肌のターンオーバーによって排出されます。

しかし、いくつかの原因によりメラニン色素が通常より多く生成されたり、排出機能が低下したりすると、ターンオーバーが追いつかずにメラニン色素が排出しきれず、肌の内部に留まってしまいます。

残ってしまったメラニン色素が皮膚の表面に現れて、シミになるのです。

シミができる原因

紫外線をイメージした青空と太陽の画像

なぜシミができるのか、原因はいくつかあります。

自分で気をつけられることもあるため、原因と対策をセットで覚えておき、シミを増やさず予防することにつなげましょう。

紫外線

シミには色々な種類がありますが、紫外線は全てのシミの原因になり得ます。

紫外線によりメラノサイトが活性化するため、紫外線を浴びる頻度や時間が多くなるとメラニン色素が過剰に作られてしまいます。

排出しきれなかったメラニン色素が沈着して、シミの元になってしまうのです。

冬に乾燥して肌がダメージを受けやすくなっているところに紫外線を浴びると肌のトラブルが出やすくなるため、1年を通して保湿と日焼け止めで対策しましょう。

肌への刺激

肌への刺激も、シミの原因です。スキンケアの際に、無意識に肌への負担となることをしないよう以下の点に注意しましょう。

  • 強すぎるマッサージ
  • ゴシゴシ擦ってメイクを落とす
  • 熱いお湯で洗顔する
  • 化粧水のパッティングで強く叩く
  • ニキビを潰す
  • 硬いタオルで擦るように拭く など

また、美容液や化粧水の保湿力が過剰でも、保湿力が足りなすぎても、肌への負担になってしまいます。

自分の肌にちょうどいいスキンケア用品を見つけて健康な肌を保つのが、シミを作りにくくすることにつながります。

生活習慣

生活習慣の乱れは肌への負担になり、活性酸素の発生や肌のターンオーバーの乱れを引き起こして、シミの原因になってしまいます。

  • 睡眠不足
  • 食生活の乱れ
  • 運動不足
  • ストレス
  • 過度の飲酒
  • 喫煙 など

体内の細胞を酸化させてしまう活性酸素が多く発生すると、メラノサイトを刺激してメラニン色素が過剰に生成されてしまうのです。

また、生活習慣が乱れると肌のターンオーバーが正常に働かなくなり、メラニンの排出機能が低下してしまい、メラニン色素が沈着してシミができやすくなります。

活性酸素とターンオーバー、両方に特に影響を与えるのが喫煙習慣です。

ビタミンCはメラニン色素の生成を抑制する働きがありますが、喫煙するとビタミンCが大量に消費されてしまいます。

そのため喫煙しているとビタミン不足になりやすく、シミができやすい肌になってしまうのです。

ホルモンバランスの乱れ

女性ホルモンのバランスが乱れる時期は、メラニン生成が多くなり肝斑ができやすくなります。

  • 更年期(閉経前後の時期)
  • 妊娠中・出産後
  • ピル服用時

紫外線の影響も受けやすい時期のため、日焼け対策に気をつけて過ごしましょう。

シミの種類別!対策や治療法

ここからは、主なシミとして知られる以下の4つについてそれぞれ解説します。

  • 老人性色素斑
  • 肝斑
  • そばかす
  • 炎症後色素沈着

シミの種類に合った対策や治療法を知って、シミ対策を行いましょう。

老人性色素斑

老人性色素斑の画像

シミと呼ばれる中で多いものが、老人性色素斑です。

加齢と共に増えて濃くなり、痛みなどがないため放っておく人も多いですが、いぼのようにボコッとした脂漏性角化症になってしまう場合もあるため、注意しましょう。

原因

老人性色素斑の原因の多くは、紫外線の影響によるものです。

日光を浴びやすい顔や腕、手の甲などによくできるシミで、40代前後から現れてきます。ただし、紫外線を浴びる機会が多い人は、20代でもシミが発生する可能性があります。

また、肌のターンオーバーの乱れも原因になり、ストレスが多い人や喫煙習慣がある人は出やすい傾向です。

特徴

形や大きさはさまざまで、茶色や黒っぽい色の輪郭のはっきりしたシミが特徴です。

性別に関係なく、老人性色素斑は誰にでもできる可能性があります。

対策

紫外線を浴びすぎないように気をつけて、紫外線防止を継続しましょう。

  • 年間通して日焼け止めを塗る
  • 日差しの強い時間帯の外出を避ける
  • UVカットの服を選ぶ など

また、肌のターンオーバーが正常に行われるように、生活習慣の見直しをするのもいいでしょう。

治療法

老人性色素斑は、美容皮膚科では以下の治療法がおすすめです。

  • ピコレーザー
  • フォトフェイシャル
  • ケミカルピーリング   など

ピコレーザーはピコ秒(1兆分の1秒)という短い時間でレーザー照射ができ、火傷や痛みのリスクを抑えた治療です。

フォトフェイシャルは特殊な光を照射してメラニンにダメージを与え、シミを改善に導きます。

ケミカルピーリングは薬剤を顔全体に塗り、皮膚の表面の古い角質を取り除いてターンオーバーを促進して正常に働かせ、メラニン色素の排出を促します。

肝斑

肝斑は、頬や顎、口の周りなどにできる左右対称のシミです。

30~40代の女性に多いシミで、発生する時期からも老人性色素斑と間違いやすく、併発するケースもあります。

原因

肝斑の原因は明確にわかっていませんが、更年期や妊娠中・出産時、ピル服用時などに起こりやすいため、ホルモンバランスの乱れが影響していると考えられています。

そのため、閉経後や出産後に自然に薄くなったり消えたりすることもあります。

また、全ての種類のシミの原因である紫外線はもちろん、肌への強い刺激も原因となるため注意しましょう。

特徴

肝斑は、輪郭がはっきりしていない薄茶色のもやもやしたシミが、左右対称に現れるのが特徴です。

頬、あご、口の周りなどにでき、額や鼻の下などにもできる場合もあります。

対策

ホルモンバランスの乱れが影響する可能性が高いことから、ストレスを溜めない、睡眠時間を確保する、栄養バランスを考えた食事をするなどが肝斑の予防につながります。

また、紫外線が直接の原因ではないにしても、紫外線を浴びることで肝斑が悪化するため、日焼け対策はしっかりしましょう。

治療法

肝斑は老人性色素斑など他の種類のシミと見分けがつきづらく、間違った治療をすると悪化してしまう可能性もあるため、美容皮膚科で医師の診断を受けて治療しましょう。

  • QスイッチYAGレーザー(Fotona QX)
  • ポテンツァ
  • ピコレーザー(トーニング)
  • 内服薬   など

QスイッチYAGレーザーは、2種類の波長(1064㎜と532㎜)を使い分けができ、皮膚の深い部分への働きかけが可能で、肌が明るくなります。

ポテンツァは、極細のマイクロニードルで皮膚にごく小さな穴を開けて、メラノサイトへ弱い出力で照射することで、肝斑を治療します。再発予防効果も期待できます。

ピコレーザー(トーニング)では、低出力のレーザーで肌へのダメージを抑えながらメラニンを減少させます。

このように、今までレーザー治療が難しいとされていた肝斑に対応可能なレーザー機器の登場により、さまざまな肝斑治療ができるようになりました。

この他、トラネキサム酸やビタミンCといった内服薬での治療を行うこともあります。

そばかす

そばかすを気にして鏡を見る女性の画像

そばかすは雀卵斑とも呼ばれ、目の下周辺、鼻、頬などの顔や、腕、肩などに現れます。

子どもの頃から出る可能性があり思春期に多くなる傾向です。

原因

そばかすには遺伝的な要因があり、そばかすができやすい体質が遺伝する可能性があります。

また、日差しの強い夏に色が濃くなったり、日の当たりやすい箇所への発症が多かったりと、紫外線の影響も大きいと言えるでしょう。

特徴

そばかすは、薄い茶色で3㎜ほどの小さなシミが顔や腕、肩などに散らばるように現れます

夏に濃くなり、冬に薄くなるのも特徴です。3歳頃から発症する可能性があり、他のシミとは発症年齢が異なります。

対策

そばかすを増やさないためには、紫外線対策が大切です。特に夏はUVカットを徹底して、紫外線を浴びる量を減らすように心がけましょう。

また、肌のターンオーバーを乱れさせないためにも、生活習慣を整えて規則正しい生活をする、食事に気をつける、リラックスする時間を作るなどが大切です。

治療法

そばかすの治療法は以下のようなものが挙げられます。

  • ケミカルピーリング
  • フォトフェイシャル
  • ピコレーザー
  • QスイッチYAGレーザー
  • 内服薬
  • 塗り薬   など

レーザーなどの治療は、そばかすの治療にも有効です。

美容皮膚科でカウンセリングを受けて、症状に合った治療法を選択しましょう。

内服薬のトラネキサム酸は、メラニン色素の生成を阻害します。

塗り薬では、ビタミンA誘導体のトレチノインにはピーリング効果があり、肌のターンオーバーを促進してメラニンの排出を促します。

美白剤のハイドロキノンはメラニン生成を抑える効果があり、トレチノインと併用する場合もあります。

炎症後色素沈着

シミ 原因

炎症後色素沈着とは、肌に何らかの炎症が起こった後の色素沈着によってできるシミです。

原因

炎症後色素沈着は、ニキビ跡、やけど、虫刺され、アトピー、かぶれ、外傷などで炎症が起こるとできることがあります。

炎症が起こるとメラニン色素が生成され、通常は肌のターンオーバーで排出されますが、紫外線などの影響で過剰にメラニン色素が生成された場合、体内に蓄積されてシミになってしまうのです。

また、メラニンが過剰に分泌されやすい体質の人や、肌のターンオーバーが乱れている人は色素沈着が起こりやすい傾向があります。

特徴

炎症により発症するシミのため、年齢に関係なくできる可能性があります。色は茶色や薄茶色、灰褐色などあり、大きさや形もさまざまです。

色素沈着は肌のターンオーバーにより徐々に目立たなくなっていく場合もありますが、かかる時間は人それぞれで数年かかることもあります。

対策

炎症が起こった後に紫外線を浴びないように注意しましょう。

炎症の部位は日焼け止めやUVカットの服などでカバーするといった対策で色素沈着を予防できます。

また、肌のターンオーバーが色素沈着を薄くするため、生活習慣を乱れさせない、炎症箇所を触って刺激を与えないなどに注意しましょう。

治療法

炎症後色素沈着の治療は以下のものが挙げられます。

  • ピコトーニング(ピコレーザー)
  • ケミカルピーリング
  • イオン導入
  • 内服薬   など

イオン導入は、通常なら肌のバリアに阻まれて美容成分が届かないところを、微弱な電流を流すことにより肌の奥まで美容成分を浸透させる治療です。

また、トレチノイン・ハイドロキノンなどの内服薬でメラニンの生成を抑えたり、排出を促したりする治療も効果が期待できます。

まとめ

シミには種類があり、それぞれできる原因は異なります。

ただし、紫外線はどの種類のシミの原因にもなるため、普段からUVケアを意識して生活するとシミの予防につながるでしょう。

できてしまったシミに対しては、美容皮膚科での治療がおすすめです。

シミの種類をきちんと判断し、適切な治療法を提案してくれる美容皮膚科で、シミの悩みについて相談しましょう。

今泉スキンクリニックでは、「その人らしい美しさ」を引き出すお手伝いをさせていただいております。

丁寧なカウンセリングを行い、患者さん一人ひとりのシミの状態を確かめたうえで、悩みに向き合った治療方針を立てていきます。

シミの種類がわからず悩んでいる人、シミの治療を考えている人は、お気軽に今泉スキンクリニックへご相談ください。

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