コラム│今泉スキンクリニック 六本木 東京

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健康になりたければシワを取りなさい
vol.6「シワを増やす間違ったスキンケア(後編)」
シワを増やす間違ったスキンケア(後編)

シワを増やす間違ったスキンケア(前編)」では、水分補給がとても大切だということや、マッサージの間違った認識などについてお伝えしました。今回も引き続き、スキンケアについての「正しい知識」をお伝えします。


日焼け止めとシワの関係って?

日焼け止めはとても大切なアイテムです。
シミやそばかすだけではなく、シワやたるみといったエイジングサインに直結する紫外線は、1年中、どんなときでもしっかりブロックすべき。
そして朝塗ったからといって安心せず、一日に何度も塗りなおすことも必要です。
日焼け止めを正しく使うことは、美肌への近道といっても過言ではないんですね。
でも日焼け止めへの注意は使い方だけじゃありまあせん。何を選ぶかということも、実はとても大事なことなんです。

日焼け止めの説明文にたまに書かれている、
〝紫外線散乱剤″
〝紫外線吸収剤″
これ、どんな違いがあるかご存知ですか?

紫外線散乱剤というのは、紫外線を文字通り物理的に反射・散乱させて、紫外線が肌の奥に入り込むのを防ぐものです。
散乱剤を使用している日焼け止めは、仕上がりが白っぽくなったり、被膜感が出たりしてしまうこともあるので敬遠されがちなんですが、肌への負担は軽いといわれています。
いっぽう吸収剤は、紫外線を吸収すると熱などのエネルギーに変化させて放出し、紫外線が皮膚に浸透するのを防いでいるんです。
これはいわば、肌の上でごくごく小さなやけどが繰り返されている状態。いくら小さくても、ダメージはダメージです。蓄積するほどに乾燥や小じわ、キメの粗さ、毛穴の目立ちといったさまざまな悩みにつながってしまうのです。

確かに、吸収剤配合の日焼け止めは、水のように軽くてさらっとしたテクスチャーを可能にしてくれます。
それに対して、散乱剤配合のものは、やっぱり感触が硬かったり白浮きしてしまったり。
だけど皮膚科医としては、やっぱり吸収剤フリーで、散乱剤を使用しているものをオススメしてしまいます。

また、水のように軽いテクスチャーのものは、のびが良すぎてきっちり紫外線カットできていないこともしばしば。
実は日焼け止めは、皮膚1平方センチメートルあたり2ミリグラムを塗ってはじめて、表示されているだけの防御ができるんですね。
これ、思っているよりも多い量。
ものにもよりますが、顔全体だとだいたい10円玉ぐらいの量は必要です。

どうでしょう、みなさん、それだけの量を顔に塗っていますか?

軽くて伸びがいい日焼け止めだと、薄くつけることができるから、逆にきちんとUVカットできていない可能性があるってご存知でしょうか。
伸ばしやすさと日焼け止め効果、そして肌への優しさは比例しないと、覚えておいたほうがいいかもしれません。

また、日焼け止め、朝に塗ったら夜までOK、ではありません!

メイクがヨレてしまうように、汗や皮脂、物理的刺激のせいで日焼け止めもくずれてしまうもの。いくらウォータープルーフだからって、朝の日焼け止め効果が夜まで続いていることは、ほとんどないといっていいでしょう。
とはいえ、日中にメイクの上から日焼け止めを塗り直すのは、現実問題、難しいですよね。
そういうときに便利なのが、パウダータイプの日焼け止めです。
お化粧直ししながらUVカットもできる優れものが発売されていますから、ぜひ、チェックしてみてください。

きちんとできているようで、意外と落とし穴があるのがUVケア。
肌の調子がイマイチという人は、今使っているスキンケアを変える前に、毎日のUVケアを見直してみてもいいかもしれませんよ。


サラッと水のように軽い日焼け止めは危険ですよ。UVケアの見直しをしましょう。
洗い、落とす。洗顔は美肌づくりの基本中の基本!

みなさん、朝と夜、ちゃんと洗顔料を使って洗顔していますか?
肌が乾燥するから、肌が弱いからなるべく洗顔料を使わないようにしている、という患者さんもいらっしゃいます。でもそういう方の約7割が、頬は乾燥するけど、鼻筋や額はテカるという混合肌だったりして。これは余分な皮脂が洗い流せなかったり、汚れが残っていたりするせいかもしれません。

また、夜はともかく朝は洗顔しないなんていう女性も増えているみたい。でも、夜に塗ったクリームなどの油分や、睡眠中に分泌された皮脂を洗い流さず放置すると、酸化してくすみの原因になってしまいます。

じゃあ、どんな洗顔料を使えばいいのかとよく聞かれるのですが、意外とみなさん、〝洗い上がりがしっとりする洗顔料″を好む傾向があるよう。
なんとなく肌によさそうですし、乾燥も防げて小じわ予防に一役買ってくれそうなイメージがあるかもしれません。でもこのタイプの洗顔料は、肌がゆらぎやすい人、荒れやすい人にはオススメしていません。
洗い上がりがしっとりする洗顔料というのは、洗浄成分として界面活性剤が配合されていることが多いんです。もちろん活性剤のすべてが悪いわけではありませんが、すすぎきれずに肌に残ることが多く、そうなると肌荒れの原因になってしまうんです。
石けん成分であれば、丁寧にすすげば無理なく落とすことができますから、その点は安心。
でも固形石けんとなると、ここにも問題があります。
石けんって、置いておくと意外に雑菌が繁殖するんです。
肌が弱っているときは、この雑菌も荒れる原因になりかねない。
できれば、形状はチューブタイプやポンプタイプがいいと思います。

きちんと洗顔料を使って朝晩洗顔した結果、小じわやシミが気にならなくなったという患者さんもいるぐらいですから、正しい洗顔は美肌の基本!なんですね。


乾燥したくないから洗顔しない、は大きな間違いですよ。
自称・敏感肌の落とし穴

本当は健康なノーマルスキンなのに、敏感肌だと思い込んでいる、〝自称・敏感肌″のなんと多いこと!
医学的に言うと、「敏感肌」という病名はありません。
化粧品や洗顔料によって赤みが出たり肌が荒れたり、ビリビリしたり。そういった反応が普通の人より現れやすい肌を、一般的に敏感肌と呼んでいるようです。
この自称敏感肌のほとんどは、間違ったスキンケアによるものだと私は思っています。
とくに最近多いのが、オーガニックコスメへの認識。
オーガニックコスメはパッケージも可愛いし、香りもナチュラルで好ましいものが多いし、なんとなくいいイメージを持つのはわかります。

でも、たぶん日本人だけじゃないでしょうか。
「オーガニック=肌にやさしい」と思っているのは。

フランスではオーガニック化粧品は医師の処方が必要なくらい、「効くけれど強い」という認識。
オーガニック化粧品というのは、自然由来の成分を配合しているもの。多くの場合、ハーブなどの薬草をメインで配合していますから、いわば西洋の漢方みたいなものです。
実は、オーガニックの化粧品を使ってかぶれたという方、多いんですよ。
こうしたかぶれも蓄積すると、肌老化の原因になることは言うまでもありませんよね。

肌に優しそうという、なんとなくのイメージだけで、気軽にオーガニックには手を出さないこと。
そして使うのであれば、防腐剤などの科学的な成分を配合していないからこそのオーガニックですから、管理する場所や温度、使用期限などをしっかり守ること。

効くからこそ、慎重に使わないといけない。
それが皮膚科医としてのオーガニックコスメへの見解です。


あなたの肌、ホントに敏感肌ですか?
与えるだけのケアから卒業!

加齢によるシワやくすみ、シミをケアするために、高級美容液やクリームをたくさん使っていらっしゃる方、多いです。
でもアンチエイジングケアとしては、与えるだけじゃ不十分。

他に何が必要なのかというと、ズバリ、角質を除去するケアです。

肌の一番外側には角質層があり、ここは28日から30日にかけて自然に生まれ変わっていくもの。
この生まれ変わりの周期をターンオーバーというのですが、年齢を重ねたり、ストレスや睡眠不足、生活の乱れなどによって周期が乱れると、さまざまなトラブルの原因になるんですね。

ニキビや吹き出物、肌のざらつきなどの凸凹はもちろん、くすみなどの色ムラ、そして小じわ…。
すべて、老化した角質が肌に居すわっていることが原因。
さらに、不要な角質のせいで、せっかくの化粧水や美容液が浸透しにくくなるというおまけつきです。

このターンオーバーの乱れを正常に戻す効果的な方法の一つが角質ケア、いわゆるピーリングなんです。

ピーリングというと怖い、痛い、赤くなるなどマイナスのイメージがあるようですが、正しいアイテムをきちんと使えば、どんな肌の人でも問題なくお手入れできます。
塗るだけで角質ケアできる美容液など、日常的に取り入れやすいアイテムも多数、発売されていますので、ぜひ試してみてください。


高級クリームだけじゃ、シワは防げません。ピーリングで乱れを正しましょう。
シートマスクも使い方によっては諸刃の剣?

シートマスク、流行してますよね。
コンビニやドラックストアなどで、手軽に、しかも低価格で購入できるようになったのも嬉しい限り。
正直、こういうものも悪くないと私は思います。

高級なマスクには、効果の高い美容成分がたっぷり入っていたり、アジア人の顔にフィットするように作られていたり、水分が蒸発しにくい設計になっていたりと、確かに使いやすいポイントがたくさんあります。
でも保水ケアを最も重視する私に言わせれば、高額のシートマスクを1カ月に一度使うより、手に取りやすいプチプラのシートマスクを1週間に2~3度使う方がよっぽど肌にいい。

*
シートマスクをするにあたっては、いくつか注意していただきたいことがあります。

まず、長時間のせ続けないこと!
10分と説明に書かれていたら8分で取り去るぐらいでちょうどいい。
シートが時間とともに乾いてしまうと、せっかく肌になじんだ水分まで蒸発してしまい、かえって肌が乾燥するという事態になってしまうんです。

シートマスクって、実は5分も置いておけば十分。
だって化粧水を5分以上、パッティングしたりしないでしょう?
だから、そんな長くのせればいいってもんじゃないんです。

そしてもう一つの注意は、マスクを外したら必ず、乳液やクリームで水分蒸散を防いであげること。
つまり、乳液やクリームで油分のフタをするわけですね。
水分を与えたら油分でフタ。スキンケアの基本ですが、シートマスクのあととなると、意外に皆さんやっていないのではないでしょうか。

シートマスクはあくまでも水分補給が目的で行うもの。
マスク直後の肌は確かに、水分が与えられてしっとりしているでしょう。
でもそれで満足して寝てしまったら、夜の間にどんどん水分が蒸散して失われてしまいます。
それだけでなく、元々持っていた水分まで一緒に蒸散してしまいますよ!
その結果どうなるかといえば、マスクをすればするほど、小じわができてしまうという、残念な状態に。

そんな事態に陥らないよう、しっかりスキンケアスッテプを踏んでくださいね。


時間オーバーはスキンケアの大敵。長い間のせておくのは止めましょう。

まとめ

ご自身のスキンケア、今まで正しく行われていましたか?日焼け止めには、「散乱済」と「吸収剤」の二種類があるってこと、ご存じでなかった方もいらっしゃったのではないかと思います。
紫外線吸収剤は、確かに、肌につけた時の感触はよいのですが、紫外線を熱エネルギーに変化させることによって、皮膚の水分が蒸発し乾燥を招いてしまうことがあるんです。
日焼け止めの塗り方は1回ではなく何度も塗り直しをして、しっかりと紫外線をブロックしましょう。メイクの上からでも使用できるタイプのものなどを活用しながら、上手に紫外線対策をしていきたいですね。
また、洗顔もとても大切で気をつかって頂きたいスキンケアです。朝晩2回、ご自分にあった洗顔料で丁寧に洗ってください。私的には固形でない、石鹸成分の洗顔料がおススメです。
毎日のスキンケアを正しく行い、時にはピーリングでターンオーバーの乱れを改善し、綺麗な肌を維持していきましょう。しかし肌荒れがひどい時、ニキビや吹き出物がたくさ出来ている時にはピーリングは行わないでください。さらに悪化してしまいます。
次回はシワを作らない為にはどの様なことに気をつかえばよいのかを紹介したいと思います。

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